資格で理想のライフスタイルを実現する、キャリ魂塾のキャリ魂太郎です。


このエントリーでは、「with/after」コロナ時代になり、キャリアコンサルタントに求められる知識・スキルが完全に変わったこと、そしてそのポイントをお伝えしています。

ZOOMオンライン講座・面接では、キャリコンの「服装」よりも「通信環境」が大切。

新型コロナウィルス感染症拡大予防のため、リアルからZOOMに切り替えて、講座(8時間以上の講座を含む)や無料体験会、勉強会を20回近く実施してきました。

私自身はこれまで、オンライン面接はSkypeが多かったのですが、講座等をZOOMで実施する中で、痛感することがあります。

それは、「重要なことの優先順位が完全に変わった」こと。

その1つが「通信環境」です。

例えば、「面談環境」という言葉も「通信環境」に含まれるものに変わりました。

キャリアコンサルタント養成講習カリキュラムには存在しない知識・能力が、大きく影響するのがオンラインでの関係構築です。

「通信環境」は何よりも優先される。

キャリアコンサルタント試験的には「相談者を尊重した服装」が求められるように明示され(第1~3回頃までは服装の指定は無かったように記憶しています)、本質とは何も関係のない、まさに「上っ面のテクニック」として、「スーツ」や「カーディガン」等が、まことしやかにささやかれてきました。

しかし、実務的にはもはや「服装」などどうでもよいといって差し支えないでしょう。

トップクラスに躍り出たのは、「通信環境」です。

私自身、貸会議室やウィークリーマンションといった環境下でオンライン講座や面談を行うこともありましたが、自前のオフィス外での講座の場合、通信環境はその会場に左右されます。

例えば、貸会議室の通信環境は、Wi-Fiであることが多く、コスト的に見合わない、収容人数50名以上のハイクラス会議室を除けば、ほぼ100%の確率で「通信上限」が設定されています。

そうなると、毎月中旬~下旬になれば、駅近やリーズナブルで人気のある施設ほど、通信量が上限に達していることが多くなります。

通信量が上限に達していれば、オンラインの生命線であるWi-Fiが、そもそも使えないというトラブルがあり得ます。

また、原因は不明ですが、主催者・参加者を問わず、マイクが音声を拾ってくれないことや、ノイジーになることもあります。

主催者側に原因がある場合、短時間で解決可能なこともありますが、参加者側で生じたトラブルは、原因究明が難しいことが多く、現実的には解消できないケースがほとんどです。

「中止」「退場」等の「決断力」を持つ。

オンライン講座では、受講生の側の「環境音」も様々です。

私が経験したケースでは、「新型コロナウィルス感染症拡大防止のためにー手洗いー」という放送が入ってきました笑

この程度なら実際の講座・面談でもあり得ることですし、笑い話で済むレベルですから影響はありません。

しかし、他の講師の方によれば、受講生側の生活音・環境音がずっと入ってくるようなケースもあるそうです。

そうなると、他の受講生の方にも当然影響するわけですから、リアルではほとんど問われなかった「講師(支援者)の決断力」も問われることになります。

「決断力」とは、簡単に言えば、

「あなたのお部屋周辺の生活音や環境音が、他の受講生の方の学習の妨げになっております。大変申し訳ありませんが、今回の受講はご遠慮頂いてよろしいでしょうか」

この言葉が言えるかどうかです。

面談であれば、「今回は中止しましょう」と言えるか。

聴きとりにくい状況で、どこまで自分の感情をクライエントに集中させられるか、そして集中できないのなら、中止という決断を下すことができるか。

リアルよりも、シビアな問題が山積しています。

通信環境とは少しずれますが、決断力が求められる問題の一つに、「ノーリアクション問題」というものもあります。

私自身は少人数の講座であることと、また試験という共通のハードルが設定されていること、有料であることなどから、経験したことがありませんが、無料で10名以上のオンライン講座を主宰されている講師の方によれば、「こちらの問いかけにノーリアクションの参加者が毎回いる」そうです。

例えば、ワーク系の講座なのに、顔出しや声出しをしなかったりするそうです。

そうなると、他の受講生の方も「なぜこの人は顔も見せず声も出さないんだ?」となりますよね。

不穏な空気が流れ、集中が妨げられることもあるでしょう。

こういった場合に、「退場させる」という決断ができるかどうか。

とは言え、「退場させる」こと自体も、その場の空気に影響を与えることは避けられません。

ラポールよりもまず「通信環境」「受講・面談環境」

どのようにすれば、オンライン上での講座や面談の時間が、より有意義なものになるか。

オンライン上で行う場合、リアルでは存在しなかった「受け手側の通信環境」が最も大きな影響力を持ちます。

通信環境の影響は、想像よりも遥かに大きく、また時間内の改善が困難なことも多々あります。

また、受け手側の意識が、リアルの場合よりも大きく影響します。

どのようにすれば、こういった問題を解決できるか。

これが「with/after」コロナ時代の「基礎知識」として、「ラポールの先に来る」。

ラポールを作る前に、まず「通信環境」や「受講・面談環境」が先であり、それらが適切でなければ、ラポールは作りようがないのです。

キャリアコンサルタントに限らず、講師業も含めた、ほとんどの援助職が、これらに対応する必要があります。

「私は雇われカウンセラーだから環境設定は会社がしてくれる」と考えないでください。

だって、通信トラブルに会社が介入してくるのなら、守秘義務面で不安が生まれます。

チャットを併用している場合、チャットログだって見えてしまいますし、自動録音もあるわけですから。

今、オンラインでの講座・面談に取り組んでいない方は、こういった倫理面でも後れを取ることになります。

完全なる「ガラガラポン」。

キャリアコンサルタント養成講習カリキュラムにも、公認心理師必携テキストにも一切含まれない新しい学び。

あなたは、どう取り組みますか?