理想のライフスタイルを実現する、キャリ魂塾のキャリ魂太郎です。
このエントリーでは、引きこもり支援と寄り添いについて、提案を行っています。
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「引きこもり」を外に出すことが寄り添いなのか。
昨今、高年齢化してきた「引きこもり」の方々(以下、単に「引きこもり」と表記します)の抱える問題が、ニュースを賑わせています。
その多くが、「働け」「出ていけ」といった言葉がきっかけとなった暴力であったり、我が子の将来を悲観したり、また自らの今後について希望が持てないことによるものです。
キャリアコンサルタントの方、受験生の方に考えていただきたいのは、国や親、その他支援者が考える「働いてほしい」という言葉です。
被害者を犯罪者予備軍とする風潮
引きこもりになったきっかけは、人それぞれでしょう。
学生時代のイジメがきっかけの方、失恋がきっかけの方、職場でのトラブル、障がいや病気などがきっかけの方もいると思います。
そう考えると、ある意味ではほとんどすべての方が、「被害者」となったことがきっかけで、引きこもられたと考えてよいのではないかと思います。
そういった「被害者」に対し、最近の「犯罪者予備軍」だとでもいうような風潮が、果たして正しいのか。
こういった風潮こそが、「心」や「寄り添い」と真逆の「レッテル貼り」つまり「準拠枠による決めつけ」です。
「働け」では響かない。
そして、引きこもりに「犯罪者予備軍」のレッテルを貼ることが、さらに親をはじめとした関係者を追い詰めていきます。
だから、親や親戚などの関係者は、なんとか「引きこもり」状態から「外に出そう」とします。
そう、「外に出しさえすれば」、「引きこもりではない」というロジックです。
だから「働け」という言葉になるわけですね。
しかし、例えば1~2か月、自室に引きこもってみてください。
もう、足腰弱ってまともに動けない状態になる方もいるでしょう。
つまり、働くどころではないため、いわゆる「就労」は体力的にそもそも難しいケースも多いのです。
さらに、そんな自分を他人様の目に晒す?
イジメられた記憶、こっぴどく失恋した記憶、職場でなじられた記憶、それらが癒えていない、またそもそも障害や病気がある、そんな状況で?
ありえませんよね。
だから「働け」と言ったところで、テコでも動かない・動けないのです。
引きこもったままでできることを考える。
とはいえ、いわゆる「80/50」問題などもあり、引きこもりの方の収入を確保することは、重要な課題となっており、行政や支援機関が主体となって作成した、引きこもりの方を支援することを謳った、各種マニュアルがあります。
ここには、「ボランティア活動、フリースクール、法事、自動車運転免許…」という言葉や「社会復帰」という言葉が並んでいたりします。
なぜそんなことになるのでしょうか。
親戚なんて一番会いたくないのに、なぜ「法事」に出ろというのか。
あなたが、引きこもりだとして、「同窓会」に出たいと思いますか?
法事に出ろ、というのはこれと全く変わりません。
フリースクール?ボランティア活動?
外に出たくないから引きこもっているのに、なぜ外に出そうとするのか。
他人と関わりたくないから引きこもっているのに、なぜ他人と関わらせようとするのか。
どんな偉い大学教授、どんな実績のある支援者が書いているのかと思いますが、それで実際引きこもり問題は解決していないのです。
作成に関わった方は気を悪くされるでしょうが、現行のマニュアル等が間違っている部分もあると受け入れて欲しいと思います。
なにより「外に出す」「就職させる」、こういった支援をしているようでは、余計に頑なになるとしか思えません。
また、「社会復帰」ってなんでしょう。
完全に「社会」から隔絶されている引きこもりの方はほとんどいません。
ネット上にコミュニティがあり、そこに参画しているわけです。
そう、SNSで社会に関わっている方がほとんどです。
なぜその点を見て見ぬふりをするのか。
それは、支援者の側に「ネットの世界は健常な社会ではない」という準拠枠があるからです。
引きこもったままできる就労例
まずは、「引きこもったまま」できる就労を考えて欲しいと思います。
例えば、日本中の神社にある「お守り」。
この封入作業の委託。1つ10円。
安い?やれるときにやれるだけやればいいんです。
特に、学生時代からの引きこもりの方は、まずは手を動かして、お金を稼ぐことを体験することからでしょう。
ネトゲ、ソシャゲのレベルアップ代行。
それからRMT。
国は、ゲームメーカーに対し「引きこもりアカウント」にだけ、RMTを認めるよう要請する。
それが「国にしかできない支援」ではないでしょうか。
当然、全ての引きこもりがそれで収入を得られるわけではありませんが、「外で働け」よりは遥かにマシだと思います。
もう、昭和の価値観、平成の価値観に基づいた、「働け」の大合唱は、引きこもりではない私ですら、うんざりです。
グループワークも、ZOOMを使ったオンラインサロン形式でいいでしょう。
いちいち外出させてグループワーク?外出自体がストレスなんですって。
もっと時代に即した、そして本当に「寄り添った支援」を考えて欲しいと思います。