このエントリーでは、今後キャリアコンサルタントにも必要になると考えられる、ICDとDSMの基礎的な知識とその違いについて、PDF資料を用いて解説しています。

ICDとDSMの基礎的横断理解

ICDとDSMと言われても、何のことやら…という方も少なくないと思いますので、まずは本当に最低限の知識を表にまとめてみました。

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キャリアコンサルタントとDSM

キャリアコンサルタントは、当然のことですが、疾病について「診断」は行えません。

とは言え、企業から、「この従業員は、何かの障害かもしれない」という事前情報を与えられたうえで、面談を行う場合なども想定されます。

その際に、「何を基準として」、その従業員(クライエント)が障害に該当するのか、しないのかを「判断」する知識は必要です。

そうでなければ、単なる「個人的な感想」でしかありません。

単なる個人的な感想で、「あなたは〇〇と考えられますので、リファーをしたいと思うのですが…」と、クライエントに伝えてしまえば、それはラポールの低下、もっと言えば不信感につながることは言うまでもありません。

現在のキャリアコンサルタント試験(技能士含む)を見る限り、例え試験に合格された方であっても、医療や福祉、心理に関する他の国家資格をお持ちでない場合やそういった専門的な学習を意識して行っていない場合、発達障害などの「見立て」は、単なる「一般レベルの感想」に過ぎません。

個人的な感想ではなく、しっかりとした「根拠」に基づく「判断」を行うことで、クライエントの理解が得られる可能性が高まり、正しい支援や適切なリファーが可能になります。

特に、DSM-5に記載されていることをある程度把握しておくことは、リファーの際にも役立つのではないでしょうか。

なぜDSMはローマ数字から算用数字になったの?&根拠に基づいた「判断」をする。

最後にオマケの知識とDSMに基づいた「判断」について、2020年7月29日から開講した、心理支援基礎講座(第1回)で、ご説明しています。

DSMは5になるまでは、ローマ数字(Ⅰ~Ⅳ)で表記されていました。

それが、5から算用数字になったわけですが、それはなぜでしょう。

意外と知られていないトリビア(死語?)ですね。

そして、根拠に基づいて「判断」する必要性も併せて、↓から講義音声が試聴できます。

DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引

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