資格で理想のライフスタイルを実現する、キャリ魂塾のキャリ魂太郎です。


このエントリーでは、「価値観」≒「常識」を常に疑い、アップデートしていくことの大切さを解説しています。

顔を見なければカウンセリングできない、では「食えない」

私がキャリアコンサルタント養成講習に通っていたとき、私がスカイプで主に若年者向けのカウンセリングや文字チャットによるカウンセリングを行っていること、またロールプレイ試験の練習をスカイプやLINEで行うことを伝えると、大抵の人が「やっぱりカウンセリングは相手の顔を見てしないと」と、非常に否定的な反応でした。

しかし、長野県がSNS(LINE)を使ったカウンセリング(チャット)を行った結果は、下記の通りです。

いざふたをあけてみたら2週間の期間中に専用アカウントに寄せられたアクセスは1579件、相談対応件数は547件でした。これは電話相談の2年分の件数に相当する数で、想定以上のアクセス数に対応しきれませんでした。おそらく対面のカウンセリングと違って、誰にも知られずこっそり受けられる心理的なハードルの低さが利用しやすさの理由なのではと思われます。

(引用:ダビンチニュース

「顔を見ないとできない」のは言い訳でしかない

私は、アメーバピグを使ったチャットカウンセリングルームも作ったりしていましたし、スカイプによる音声カウンセリングを行ってきましたので、そのニーズは知っていました。

逆に、知らなかったのは「顔を見なければカウンセリングできない」というカウンセラー、キャリアコンサルタントの多さです。

普通に考えれば、特に会社のことやセクハラのことを話すのに、顔を見られたくなかったり、名前も知られたくない、声も聴かれたくないのは「当たり前」のはず。

それを「顔を見なければ…」というのは、ハッキリ言って単に「新しいことに取り組むのが面倒なだけ」にしか映りません。

だから、キャリ魂塾の面接ロープレ講座は、チャットワークでの無料通話による受講生同士の練習が行えます。

これは、「リアルでないと練習できない」という「逃げ」に走ってほしくないことはもちろんですが、対面カウンセリング(コンサルティング)を求めるクライエントは、実は少ないということを知り、通話カウンセリングを一つのスキルとして身に付けてほしいということもあります。

若者はコミュニケーションはリアルで、など微塵も思っていない。

下記は、先週のモーニングに掲載されていた「ドラゴン桜2」からの引用ですが、見てみて下さい。


出典:「ドラゴン桜2」©三田 紀房 講談社 

私も、その通りだと思います。

リアルでの面談は、まず出かけるのが面倒くさい。

私など、起きて5分で出かけることができますが、女性はそうではありませんよね。

女性の場合、出かけるまでのステップが男性に比べて数倍煩雑です。

その上、外の天候、気温によっても左右されます。

最近は四季の季節感も弱まり、暑いか寒いか、はたまた雨か。

四季というより、雨季みたいになってきました。

そんな状態だと、行きたくなくなる日の方が多いのではないでしょうか。

当然、交通費だってかかります。

その上、相談相手のカウンセラー、コンサルタントが自分の望んだスキル・知識・態度の持ち主かどうかも分かりません。

このような担当者ばかりではないと知っているのは、私たちが「内部の人間」だからです。

現実にそういったキャリアコンサルタントもいるという情報が、このように拡散されていることも残念ですが事実として受け止めなければなりません。

また、親に言われて、本意ではないけど来訪した、というクライエントもいます。

話す内容も、自分がどれだけ社内でハラスメントを受けているかなど、話したいとは限りません。

できれば、話さずに済む方がクライエントにとっては負担が軽いのです。

にもかかわらず、なぜか我々は「クライエントは話したがっている」とばかりに「聴く」ことに執心しています。

出会って15分で何でも話したくなる?

そんな相談者やキャリアコンサルタントばかりではありませんよね。

ハローワークもいつまでも「求職者よ来たれ」という態度では、誰も相談に来なくなります。

クライエントに寄り添うなら、「出かけたくない」に寄り添えるはず。

今後、キャリアコンサルタントが、引きこもり支援などを担うことも想定されます。

引きこもり歴20年の方が、あなたに会いに、そして働きだすために、わざわざハローワークに来るでしょうか。

国は来ると思っています。引きこもりの実態を知らないから。

でも、我々はそう思ってはいけないのではないでしょうか。

価値観を常にアップデートする

学科試験対策講座でもお伝えしていますが、例えばパティシエは重労働です。

だから、華やかな面に憧れて製菓業界に入っても、続くとは限りません。

でもここで「パティシエは重労働だから、女性にはキツイよ」とアドバイスをするのではなく、製菓業界の側に、「なぜいつまでも力のいる作業をさせているのか」と問うべきなんです。

介護業界が腰痛予防に力を入れているように、パティシエだって、重いものを持つ作業から解放され、クリエイティブな作業に時間をかける方が、素晴らしい仕事を期待できますよね。

「キャリアコンサルタントは、環境を変える力を持つべきである」とは、木村周先生の言葉ですが、個人の顔ばかり見ていて、職場に目を向けないキャリアコンサルタントばかりならば、いずれ個人からも企業からも、そっぽを向かれてしまうかもしれません。

常に、常識を疑い、価値観をアップデートしていきたいものです。

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