キャリ魂太郎です。

キャリアコンサルタントの方で、いわゆる「外食(中食)業界」を基本的なターゲットにしている、という方は、まず少数派です。

それは、外食業界自体が、薄利多売、そして残業や土日出勤が当たり前の世界であり、企業主導の「セルフ・キャリアドック」はもちろん、従業員の方が自発的に「キャリアコンサルティング」を外部のキャリアコンサルタントに頼むという意識を持ちづらい業界だからです。

その中でも、今回は「寿司」という、日本の食文化の代名詞と言ってもいい食産業がどうなっているかを、「将太の寿司2」の1ページから、ご紹介します。

すし業界の高齢化と廃業

もう数年前になるでしょうか。

海外の寿司店の提供している「寿司」が、日本のいわゆる伝統的な「寿司」とは似ても似つかないということで、海外にミシュランのような審査員を派遣し、認定を受ける制度を作ろうというような話が持ち上がりました。

これが「スシポリス」として非難されたことは、記憶にある方も多いのではないでしょうか。

これは、非常に滑稽な話で、例えば日本で提供されている、カレーがインドからクレームを受けたことはありませんし、「ナポリタン」がイタリアから文句をつけられたことも、おそらくないのではないでしょうか。

餃子だって、発祥地である中国では、水餃子が通常の餃子であり、焼き餃子はイレギュラーな存在です。

どうしてそうなるのかと言えば、食に限らず、文化というものは、伝播の過程で変質していくのは当然だし、その土地や人々に愛される形で定着していくのが自然だからです。

インドのカレーが食べたいならば、インドに行けばいい。

日本の寿司が食べたいのならば、日本に来て食べればいい。

ウナギのゼリー寄せが食べたい?ならばイギリスに行けばいいのです。

話が逸れましたが、じゃあその「海外にまで審査して回りたいほど守りたい、その『寿司』の現状がどうなっているのか、「将太の寿司2」という漫画で厚労省の資料を用いて簡単に解説してくれていますので、見てみてください。

出典:将太の寿司2 ©寺沢大介 講談社

いかがでしょうか。

寿司店経営者のうち約40%が60歳以上となっていることはもちろん、個人経営に限れば75%以上のお店で後継者が不在です。

つまり、何もしなければ個人経営の寿司店の75%は廃業ということになります。

この厚生労働省の調査は平成24年に実施されたものであり、まだ比較的使える内容となっていますので、ぜひ調査自体も下記PDFにてご確認頂ければと思います。

Download (PDF, Unknown)

「見て盗め」、は正しいのか。

そして、この寿司業界が若者から敬遠されている理由の一つが、古い体質です。

教えてくれない、すぐ手を出す、不規則な労働形態…

こういった、労働基準法施行前の「古い業界体質」とでもいうべき慣習が残っており、若者から敬遠される一因となっていることは言うまでもありません。

そんな中、3カ月でミシュラン掲載の職人を輩出した、寿司の学校が話題になったことも、記憶に新しいのではないでしょうか。

すし職人は何年も下積み、修行をしなければならない。

教えてもらうことはできず、見て盗む。

時には手を上げられて、痛い目にも合う。

職人は男性に限る?

それが「当たり前」という感覚…本当に正しいのでしょうか。

そんな世界に、若者が入りたいと思うでしょうか。

キャリアコンサルタントの方、受験生の方、自分の固定観念を、相談者に押し付けていませんか?

特に、面接・論述試験で上手くいかない方は、知らず知らずのうちに、相手の考えを自分の考えに沿わせようとしていることもあります。

常に、自分の価値観が古くなっていないか、それを面談の場に持ち込んでいないか、点検するようにして下さいね。