このエントリーでは、バンデューラ(Albert Bandura)の「自己効力感」について、解説しています。
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バンデューラの「自己効力感」とは?
自己効力感(self-efficacy)とは、心理学者のアルバート・バンデューラ(Albert Bandura)によって提唱された概念です。
バンデューラによれば、「自分がある行動についてしっかりとやれるという自信」であり、遂行行動の達成や代理的経験、 言語的説得、情動(的)喚起によって高まる。
とされています。
なお、この文章は第7回国家資格キャリアコンサルタント学科試験問8で出題された文章です。
しかし、これは少々疑義がある出題ですので、ご注意ください。
なぜなら、情動喚起の場合「低下」することもあるからです。
自己効力感を高める(影響する)4つのアプローチ
自己効力感を高める(先述のように、情動喚起については低下することもある点にはご注意ください。)4つのアプローチとは、具体的には下記のようになります。
・遂行体験(成功体験)
・代理経験(同じような人が経験したことを自分に当てはめる)
・言語説得(励まし)
・情動喚起(成功したときの感情を思い出す)
バンデューラ「自己効力感」理論の実務への活用
この「自己効力感」理論をどのように相談実務で活用するか。
昇進にしろ、勉強(受験)にしろ、自信を無くしているクライエントも数多くいます。
例えば、こんなご相談。

簿記2級の勉強が手につかないんです…金融機関に就職したいので、何とか有利になる資格をと思って勉強を始めたのですが…
3級には合格できたので少々甘く見ていたのか、もう自信が無くて…

簿記3級に合格したときは、どう勉強されたんですか(遂行体験)

同じ大学のお友達が合格されているとのことですが、お友達はどんなふうに勉強されているんでしょう(代理経験)

お話を聴くしかできませんが、心から応援しています(言語説得)

簿記3級に合格したときの気持ち、覚えていますか(情動喚起)
このような感じで応答に取り入れてみてはいかがでしょうか。
理論を覚えることに苦労されている方も多いと思いますが、実際の相談で使うことを意識して学ぶと、より定着が高まりますよ☺