このエントリーでは、比較的高収入であって、自らのキャリア形成に問題を感じている方について、キャリアコンサルタント学科・面接の両試験で必要となる、エリクソンの発達段階説(生涯発達)に基づいて検討しています。

高収入中高年のキャリア形成の問題

大企業であれば、年収が1,000万円を超えている中高年(40歳以上)の方は、少なくないでしょう。

年収が1,000万円以上の方の場合、転職して年収が更にアップする結果になることは、やはり多くはありません。

なぜなら、その年収の内の何割かは「その会社でしか使えない能力・スキル」も評価されたものになると考えられるからです。

例えば、気難しい某取引先と、スムーズにコミュニケーションが取れるのは〇さんだけ、とか。

そういった「社外で通用しない能力」も評価された上での年収ですので、他社ではそういった「企業特殊能力(現在働いている企業でしか使えない能力)」は、当然評価されません。

なので、こういった理由から、年収が高い中高年ほど、転職して年収が上がるケースは、やはり少ないと考えられます(当然一部例外はあります)。

そうなれば、転職することに対して、本人も家族も抵抗がありますよね。

ちなみに、この「企業特殊能力(現在働いている企業でしか使えない能力)」は、人的資本理論として、第14回学科試験で出題されています。

高年齢の発達課題と人生の終わりを考える。

Windows2000(年収2000万円の窓際)という言葉も、一般的になってきました。

高収入=幸せ、ではありません。

人には様々な悩みがあります。

仕事にはやりがいを全く感じない。
会社に行きたくない。
会社(部署)のお荷物として、後輩からも軽く見られているのがツラい。

だけど、転職すればほぼ確実に、収入は下がるから、転職はできない。

そうすると、スキルも全くない、ただ会社に行って、毒にも薬にもならない(人によってはストレスフルな)時間を、通勤時間と併せて12時間過ごさなければならない。

しかも、定年まであと15~20年以上。

こんな「死んだ時間」を過ごすことを考えると、自分の人生はそれでいいのか、と悩む人も少なくありません。

定年までという長い時間、会社にしがみつかざるを得ない。

その人生を、死の間際、振り返って

統合されているであろうと言えるでしょうか?
どのような「英知」が獲得できていると言えるでしょうか?

趣味などプライベートが充実していれば別ですが、そうでなければ、発達課題は達成できていないのだから、エリクソン的には不幸となります。

こういった方に対して、「ぜいたくな悩み」と感じる人は、まだ共感・受容という点について、考える必要があります。

エリクソン的には、間違いなく不幸なのに。

いかがでしょうか。

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