このエントリーでは、キャリアコンサルタント学科試験対策として、「アンコンシャス・バイアス」をご紹介しています。

「アンコンシャス・バイアス」とは

アンコンシャス・バイアスとは、「アンコンシャス(unconscious)=無意識」、「バイアス(bias)=偏見」つまり、「無意識的な偏見」「無意識的な思い込み」と訳されます。

個人や集団の経験や価値観などに基づいた(無意識的な)認知、判断であり、自分(やその属する集団)は、その認知・判断が「偏っている」とは気付いていない点が特徴と言えます。

アンコンシャス・バイアスの例

アンコンシャス・バイアスの例としては、下記のようなものが挙げられます。

・電話を取るのは新入社員、お茶を入れるのは女性社員の仕事である。

・新入社員は利益を生んでいないのだから、始業1時間前に出社し、トイレや机の掃除などの奉仕活動をすべき。

・サビ残や休日出勤を厭わない社員が組織にとって必要な社員であり、定時で帰るなどもってのほか。

・梅雨だろうが猛暑だろうが、スーツにネクタイは当たり前。半袖ワイシャツなど仕事を舐めている。

・スーツは鎧、時計は剣、カバンは盾である。ボーナスはこれらに全てつぎ込め。貯金などあり得ない。

・食物アレルギーなどただの好き嫌いであり、甘えである。

・飲み会で芸ができない社員ほど、仕事ができない。

・クライアントより飲めない者は去れ。

いかがでしょうか。

こういったアンコンシャス・バイアスは、程度や内容に差はあれど、実は誰にでもあるものです。

また、業界や組織によっては、「風土」として肯定的に捉えられている場合も少なくありません。

「アンコンシャス・バイアス」予想問題

「アンコンシャス・バイアス」 予想問題 難易度:易
「アンコンシャス・バイアス」のうち、正しいものはどれか。

1.「性別」や「年齢」、「人種」等に対して無意識的な偏見を持ったまま、採用や昇進、評価、教育訓練といった意思決定をすると公正さを欠いてしまうが、アンコンシャス・バイアスとは、それに気づいているが、企業風土として変えられないものである。

2.集団としてのアンコンシャス・バイアスは、言い換えれば社風であり、企業自治の範疇に属すものと考えられるため、特に問題となるものではない。

3.アンコンシャス・バイアスは、個人の内心の自由として尊重されなければならない。

4.アンコンシャス・バイアスがある職場では、コミュニケーションの悪化や、組織や個人のパフォーマンスやモチベーションを低下、ハラスメントの増加などが懸念され、その結果として多様性やイノベーションが生じにくいと指摘されている。

こういった「選択肢の比較」だけで解答できる問題を落とさないことが、キャリコン学科試験では重要ポイントになります。

アンコンシャス・バイアスと似た概念:ステレオタイプ

この「アンコンシャス・バイアス」と似たような言葉に、「ステレオタイプ」などがありますので、こちらも押さえておきましょう。

ステレオタイプ(英: Stereotype、仏: Stéréotype)とは、多くの人に浸透している先入観、思い込み、認識、固定観念、レッテル、偏見、差別などの類型化された観念を指す用語である。アメリカのジャーナリストであるウォルター・リップマンによって命名された。

また、社会心理学ではステレオタイプとは、特定のカテゴリーの人々に関する過度に一般化された信念のことである。その種類は様々で、例えば、そのグループの性格、好み、外見、能力に関するものなどがある。ステレオタイプは、過度に一般化され、不正確で、新しい情報に抵抗を示すこともあるが、正確な場合もある。集団に関するこのような一般化は、迅速な意思決定を行う際には有用である可能性があるが、特定の個人に適用した場合には誤りとなる可能性があり、偏見的な態度の原因の一つとなっている。

実証的な社会科学の研究では、人口統計学的特性、学業成績、性格、行動、性別、国籍、人種、社会階層、民族、政治的所属などに基づくステレオタイプについて、政治的所属や国籍に関するステレオタイプには正確さに欠ける部分はあるものの、それ以外のほとんどのステレオタイプは高い正確性と合理性があることがわかっている。

(引用:Wikipedia

キャリ魂塾、第18回キャリコン学科試験対策講座受付開始!