ハロートレーニングのポイント

このエントリーでは、キャリアコンサルタント学科試験対策として、ハロートレーニングの押さえておきたいポイントの解説をしています。

ハロートレーニングのポイント
1.ハロートレーニング(公的職業訓練)とは、雇用保険(失業保険)を受給している求職者を主な対象とする「公共職業訓練」と、雇用保険を受給できない求職者を主な対象とする「求職者支援訓練」の総称。キャリアアップや希望する就職を実現するために、必要な職業スキルや知識を習得することができる公的な制度。

2.働こうとする方、働く方すべてが対象。これから就職を目指す方であれば、失業中の方だけでなく、働きたいのにキャリアが少ない方等、状況は問わない。また、障害をお持ちの方、学卒者の方、スキルアップをめざす在職者の方向けの訓練も用意されている。

3.公的な制度のため、受講料は基本的に無料。但し、一部テキスト代等は自己負担となることや、在職者や学卒者の方を対象としたハロートレーニングは有料であることに注意。

4.学習のポイント:公共職業訓練、求職者支援訓練、そして在職者・学卒者・障害者の各訓練についての概要をしっかりと押さえる。
※キャリアコンサルタントが「職業能力開発」促進法を根拠法令とすることに鑑みると、ハロートレーニングは最重要論点の一つ。

キャリコン学科試験出題予想問題:ハロートレーニング

本エントリーを読み終えると、キャリコン学科試験で出題が予想される、下記のようなハロートレーニング(公共職業訓練)の問題が解けます。

ハロートレーニング 予想問題 難易度:難
ハロートレーニング(公的職業訓練)について述べた下記の選択肢のうち、正しいものはいくつあるか。

1.在職者訓練の一環として、都道府県は、公的機関を活用した「生産性向上支援訓練」を実施している。
2.在職者訓練では、主に中小企業の在籍者を対象に、企業の生産現場が抱える課題解決のために、生産性の向上や業務改善、新たな製品づくりに必要な専門知識および技能・技術を習得する短期間の訓練を実施している。
3.離職者訓練は、早期の再就職に必要な技能・技術、関連知識を習得できるよう、様々な職種に共通した訓練であり、その訓練期間は1~3年である。
4.求職者支援訓練は、主に雇用保険受給中の求職者を対象とした、就職に必要な職業スキルや知識を習得するための職業訓練である。

ハロートレーニングの論点

予想問題が解けなかった方は、下記の論点をしっかりと押さえていきましょう。

ハロートレーニングの種類

ハロートレーニングには、下記の種類があります。

(出典:厚生労働省

①公共職業訓練(離職者訓練)
➡主に雇用保険を受給している求職者の方を対象に、就職に必要な職業スキルや知識を習得するための訓練を無料(テキスト代等は自己負担)を実施。
訓練期間:3月~1年
※在職者や高等学校卒業者の方などを対象とした高度な職業スキルや知識を習得するための訓練も実施(原則、有料)。

②求職者支援訓練(求職者支援制度に基づく認定職業訓練)
➡主に雇用保険を受給できない求職者の方(受給が終わった方も含む。)を対象に、就職に必要な職業スキルや知識を習得するための職業訓練を無料(テキスト代等は自己負担)で実施。

③在職者訓練
➡主に中小企業に勤める方々を対象に、従事されている業務に必要な専門知識及び技能・技術の向上を図るための比較的短期間のハロートレーニング。
訓練期間:2日~5日

④学卒者訓練
➡主に学校卒業者の方を対象に、就職に必要な職業スキルや知識を習得するためのハロートレーニングを実施。
訓練期間:1年又は2年

⑤障害者訓練
➡障害のある方を対象にして、その状況に配慮したきめ細かい訓練を実施。

ハロートレーニング、生産性向上支援訓練のチャート図

下記のチャート図は、「必ず」押さえておく。

(出典:厚生労働省

生産性向上訓練

生産性向上訓練とは、企業の生産性向上に必要な生産管理、品質管理、原価管理、物流、IoT、マーケティング等に関する知識やスキルを習得するための訓練。
企業が抱える課題やニーズに合わせてオーダーメイドで実施可能。
➡生産性向上訓練は、ハロートレーニングには含まれないが、従業員のスキルアップを図る訓練として押さえておく。