モチベーション・欲求理論のポイント

このエントリーでは、キャリアコンサルタント学科試験対策として、「モチベーション・欲求理論」の押さえておきたいポイントの解説をしています。

「モチベーション・欲求理論」のポイント
1.「ERG理論」は、アルダーファがマズローの欲求階層モデルを「存在(existance)」「関係(relatedness)」「成長(growth)」の3次元に修正して提唱した。
2.「2要因理論」は、ハーズバーグが提唱し、衛生要因と動機づけ要因に分けた。
3.「X理論・Y理論」は、マグレガーが提唱し、マズローの欲求階層モデルから、X理論を低次欲求、Y理論を高次欲求とした。
4.「達成動機論」は、マクレランドが提唱し、達成欲求、権力欲求、親和欲求に分類した。

キャリコン学科試験出題予想問題:「モチベーション・欲求理論」

本エントリーを読み終えると、キャリコン学科試験で出題が予想される、下記のような「モチベーション・欲求理論」の問題が解けます。

「モチベーション・欲求理論」 予想問題 難易度:難
モチベーション・欲求理論について述べた下記の選択肢のうち、正しいものはいくつあるか。

1.「ERG理論」は、アルダーファがマズローの欲求階層モデルを修正して提唱した。
2.「2要因理論」は、欲求要因を衛生要因と動機づけ要因の2つに分類したものであり、マグレガーが提唱した。
3.「X理論・Y理論」は、ハーズバーグが提唱し、マズローの欲求階層モデルから、X理論を低次欲求、Y理論を高次欲求としている。
4.「達成動機論」は、マクレランドが提唱し、意欲的に何かを達成したいという欲求を、達成欲求、権力欲求、親和欲求に分類した。

「モチベーション・欲求理論」の論点

「モチベーション・欲求理論」は、少子高齢化による働き手の減少が避けられない中で、人材活用・マネジメント分野において重要になってくるものと考えられます。

予想問題はさらに踏み込んだ論点について出題していますので、今の時点で間違えたり、分からないからといって、気にする必要はありません。

まずは、このページに記載している解説から、しっかりと押さえていきましょう。

「モチベーション」の2つの理論

「モチベーション」とは、いわゆる「やる気(動機)」ですが、キャリコン試験では「働く」という観点から、「ワークモチベーション」の理論が出題される可能性があります。

ワークモチベーションが上がると、組織の生産性も上がるとされており、今後さらに重要性が増すと考えられます。

このモチベーション理論には、欲求説と過程説の2つがあります。

欲求説:「人間は何によって働くことが動機づけられるのか」

欲求説とは、「人間は『何によって』働くことが動機づけられるのか」という理論です。

キャリアコンサルタント試験では、基本的に研究者と理論名を結びつけておくことが、最低限必要な知識となります。

マズロー:自己実現理論
アルダーファ:ERG理論
ハーズバーグ:2要因理論
マグレガー:X理論・Y理論
マクレランド:達成動機論

過程説:「人間はどのように働くことが動機づけられるのか」

過程説とは、「人間は『どのように』働くことが動機づけられるのか」という理論です。

こちらもまずは、研究者名と理論名だけで十分と考えられます。

グッドマン&フリードマン、アダムスなど:公平(衡平)理論
ヴルーム:期待理論
ルーサンス&ハムナー:強化(学習)理論

マズローの自己実現モデルは、正当性が認められていない

最後に、受験生のあなたには、少しショッキングな事実ですが…

自己実現モデル:マズローMaslow.Aは、人間の欲求は段階的になっており、下から「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」の順に構成されているとした。しかし現在では、この理論の正当性は認められていない。

(引用:公認心理師必携テキスト 学研メディカル秀潤社 p454)

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このように、マズローの欲求段階(自己実現)モデルについては、否定されていることが述べられています。

豆知識でした。