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このエントリーでは、キャリアコンサルタント学科試験対策ポイントとして、平成30年度障がい者の職業紹介状況等から、出題可能性の高い論点をピックアップしています。

※本エントリーでは、一部を除いて、厚生労働省の「平成30年度 障害者の職業紹介状況等」の表記に合わせ、「身体障害(者)」「知的障害(者)」「精神障害(者)」と表記しています。

障害者の職業紹介状況のポイント

障害者の職業紹介状況等では、身体・知的・精神といった障害種別ごとの職業紹介状況等が公表されています。

その中でも、キャリアコンサルタント学科試験対策として押さえておきたい論点は下記のとおりです。

1.ハローワークを通じた障害者の就職件数は10年連続で増加

2.新規求職申込件数は 211,271 件で、対前年度比 4.5%の増。就職件数は102,318 件で、対前年度比 4.6%増。
➡精神障害者の新規求職申込件数は 101,333 件で、対前年度比 8.1%の増。就職件数は 48,040 件で、対前年度比 6.6%の増。

3.就職率(就職件数/新規求職申込件数)は 48.4%で、対前年度差 0.0 ポイントとほぼ前年並みとなった。

4.産業別の就職件数は、下記の通り。
①「医療,福祉」(35,541 件、構成比 34.7%)
②「製造業」(14,510件、同14.2%)
③「卸売業,小売業」(12,607件、同12.3%)
④「サービス業」(10,868 件、同10.6%)

例題

厚生労働省の「平成30年度障害者の職業紹介状況等」で述べられた障害者の職業紹介状況のうち、誤っているものはどれか。

1.ハローワークを通じた障害者の就職件数は10年連続で増加している。

2.新規求職申込件数は 211,271 件で、対前年度比 4.5%の増となり、また就職件数は102,318 件で、対前年度比 4.6%増であった。

3.就職率(就職件数/新規求職申込件数)は 48.4%で、対前年度差 0.0 ポイントとほぼ前年並みとなった。

4.産業別の就職件数は、「サービス業」が35,541件、構成比34.7%と最も多い。

解答:4

こういった出題が考えられます。

実務的には、身体から知的・精神へのシフトへの対応が課題

学科試験対策論点としては、以上のポイントを押さえておけば、この「平成30年度 障害者の職業紹介状況等」はある程度大丈夫かと思いますが、実務的には当然更に深い理解が必要になります。

この資料から読み取れる実務的なポイントは、「身体」障害者の採用が困難になり、知的障害者及び精神障害者の採用実務への対応が必要となる、という点です。

身体の障害をお持ちであっても、職場内のコミュニケーションに問題が無ければ、あとは職場環境の調整がメインとなります。

例えば、車椅子の取り回しなどが十分余裕をもって可能かどうか、そういった動線のチェックなどですね。

しかし、そういった「コミュニケーションの取りやすさ」や「職場としての対応しやすさ」が、同時に、身体障害者を採用しようという動きの活発化につながっていました。

結果、労働市場において、身体障害者を採用することが難しくなってきており、特に中小企業では、知的障害者、精神障害者の方の採用にシフトしています。

知的障害の方とのコミュニケーションの場合、職場のルールその他「仕事の内容の理解」をどのように捉えるか、こういった観点が非常に重要です。

また、精神障害の方の場合、例えばPTSD等の理解も必要です。

ケースによっては、安易な発言、配慮の足りない接触等が、PTSD等の発生につながることもあり、この点でもキャリアコンサルタント試験以上の知識が求められます。

身体障害の方はもちろん、知的や精神そして、発達といったそれぞれの障害特性はもちろん、当事者ひとりひとりの抱えるお悩みについて、更に深く理解することが求められています。