第11次職業能力開発基本計画たたき台

厚生労働省において、令和2年12月18日「第23回 労働政策審議会人材開発分科会」が開催され、第11次職業能力開発基本計画のたたき台(概要)などがの資料が公表されています。

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(出典:厚生労働省サイト)

第11次職業能力開発基本計画ではコロナ禍におけるキャリア形成が重要

第10次計画と大きく異なるポイントとして、第11次計画では、「新型コロナウイルス感染症の影響によるデジタル技術の社会実装の進展や労働市場の不確実性の高まり」が冒頭に述べられています。

これまでの、「人生100年時代」による職業人生の長期化や少子高齢化に加えて、コロナ禍が中長期的にも大きな影響を及ぼす(つまり、コロナは1~2年では収束しない)ことが前提となり、キャリアコンサルティングのより一層の活用が求められています。

第11次計画では、「オンライン」が推進される

また、コロナ前のような「対面相談」を中心としたキャリアコンサルティングではなく、オンラインでの活用がハッキリと謳われました。

在職者をはじめとする労働者が身近に、必要な時にキャリアコンサルティングを受けることができる環境を整備するために、オンラインを活用したキャリアコンサルティングを推進する。

(出典:第11次職業能力開発基本計画(たたき台))

2020年前半までの養成講習カリキュラムでは、全くと言っていいほど触れられてこなかった(むしろ「顔を合わせなきゃダメ」と否定されがちだった)、オンライン面談が、一気に「国が推進する施策」となりました。

改めて「キャリアコンサルタント養成講習」そして「技能検定試験対策」のみでは、刻一刻と変化する社会ニーズに対して、不十分(あくまで基礎部分)であることを肝に銘じ、キャリアコンサルタント自身が一層のキャリア形成に取り組まなければならないことを示唆しているように感じます。

オンラインと一言に行っても、「顔出しの有無」、「音声/文字」など、さまざまなアプローチがあり、例えば「文字チャットカウンセリングにおいて、『オウム返しの多用は要注意』」と述べられていることは、必ず押さえておくべき知識です。

(出典:自殺対策におけるSNS相談事業(チャット・スマホアプリ等を活用した文字による相談事業)ガイドライン 概要)

強い者ではなく、「適応できる者」が生き残る

「キャリア・サバイバル」という言葉もあるように、社会の変化に合わせて、提供できるサービスを柔軟に変化させることができる。

これが「生き残る」ための必要な姿勢だと、キャリ魂塾では考えています。

そして、頑なに「対面しかしない」「オウム返しが大事」と、ニーズの変化を受け入れないことは「受容」「変容」を拒否する人でしかなく、それこそ「適性」を問われます。

クライエントに、「職業訓練」を勧めるのであれば、まず支援者が「職業訓練」を受け、常によりベターなアプローチを行っているかを点検する必要があるのは、当然ではないでしょうか。

コロナ禍で自殺などのシビアな相談も増えています。

「話を聴く」ことに加えて、「問題・悩みの解決をしっかりと支援できる」。

「問題解決の伴走者」としてのキャリアコンサルタントを、キャリ魂塾はサポートしていきます。