第19回キャリアコンサルタント学科試験の問題別難易度をチェック!

第19回国家資格キャリアコンサルタント学科試験で出題された全50問について、難易度評価を行っております。

あくまで、個人的主観によるものですので、その点くれぐれもご了承いただきますようお願いいたします。

問1~問10

問1:普通
問1は基本的に統計・白書や初出資料などが多く、受験生を動揺させる意図があるようにも感じられる。が、今回は落ち着いて問題をよく読めば、最も常識的と考えられる2が導けるため、(3、4は日本的雇用慣行から少々考えにくい)難易度としては普通レベルの出題。

問2:難
全ての選択肢に違和感がなく、適切と判断できるため、「問題文に掲げられた資料に書いてあるかどうか」で判断するしかない。非常に難問。基本的に運でしか解けない。

問3:易
ホールの基本論点。また初見であっても、キャリアが知識と技能から構成されると考えるのは少々おかしいと判断することも可能。

問4:難
第4回試験以来の「キャリア・プラトー」。キャリ魂太郎のTwitterでは毎日ツイートしている論点。1と3の二択に絞れるのが救い。

問5:易
基本論点。確実に取りたい。

問6:普通
マキシ・サイクルとミニ・サイクルの引っかけ問題。

問7:—
疑義あり。不適切な出題の可能性。評価不能。

問8:易
基本論点。

問9:易
2以外は、説明文がタイトルと合わない。1.4.3の説明文が入れ替えられているのは容易に判断可能。

問10:普通
この問10がサッと解けるようになっているレベルだと、学科試験合格ラインの勉強量に達していると判断できる。

問11~問20

問11:易
キャリアコンサルティングにおいて「技法として決まった型」はないが、当然、技法という「型」の使い分けは必要(技法とは「型」の別称)になる。この違いに注意。

問12:難
教育訓練給付金は、訓練前キャリアコンサルティング等、キャリアコンサルタントに関連が深いため要チェック。

問13:—
疑義あり。不適切な出題の可能性。評価不能。

問14:難
キャリ魂塾第18回キャリコン学科試験直前ヤマ当て講座で取り上げ済み。

問15:難
頻出資料ではあるが、マイナー論点。

問16:難
実務や簿記の学習経験があれば、易しい論点だが、そうでない場合は2と4で迷うか。

問17:難
労働法マイナー論点。企画型裁量労働制との違いも注意。

問18:普通
ややマイナーな論点からの出題

問19:易
ほとんどの受験生が苦手としている出題。とは言え、良く問題を読むと「2040年にかけて卸売・小売の就業者の伸びが大きく、医療・福祉での就業者の落ち込みが大きい」と予測するのは、小売の人手不足や超高齢化社会を考えればあり得ないと判断可能。見たことがなくても「その場で考える」ことができれば容易に解ける。出題のインパクトに惑わされないように。

問20:普通
基本的な出題。こういった「苦手だから後回し」にしがちな論点をきちんと押さえておけば、キャリコン学科試験に模擬試験は不要。

問21~問30

問21:難
ほとんどの受験生が苦手としている出題。こちらは選択肢だけ読んでも1つには絞りづらいため、難問判定。

問22:易
1~3は難問だが、4が正答と容易に判断可能なため、易問判定。

問23:普通
1はキャリアコンサルタント受験生なら判断可能。2は論外。4の「調整」と言う言葉で、「労働関係調整法」と気づくのは少々厳しいか。

問24:難
実務をしていると「賃金規程(規定)を別に作っているしな…」と考えてしまうかもしれない。また契約に関する基礎的な知識がないと3も迷うかもしれない。

問25:難
派遣法まで手が回っていない受験生が多いこと、また解雇規制がありそうな論点のため難問判定。

問26:普通
知らなくても国語力で解ける問題。

問27:易
選択肢で容易に判断可能。

問28:難
1以外の選択肢で迷う。適応障害は最近非常に多いため、第18回ヤマ当て講座で要注意論点としてピックアップ。

問29:難
実務的には改正点であり、易しい出題だったが、歯科医師が入ることに疑義を感じた受験生も多いかもしれない。

問30:難
頻出のスーパーとは言え、細かい論点。

問31~問40

問31:難
頻出の発達課題論点。常々「模擬試験を受験する時間があるなら、発達課題をしっかり押さえること」とお伝えしているとおり。

問32:易
スーパーに引っかけ「強く」(実際は「緩く」)があるが、4でファイナルアンサーできる。

問33:易
「アウティング」などの単語は要チェック。性別変更については、もう20年以上前から報道されており、3を「正しい」「知らない」と判断した人は、自らの「情報収集力」を問題として認識する必要がある。

問34:普通
主治医はそういった関わり方は行わない。

問35:易
3で判断可能。こういった選択肢は基本的に誤り。

問36:難
サイコドラマが頻出論点になり、細かい論点まで出題されてきていることに注意。

問37:易
「『どの』企業」という言葉で一発。

問38:普通
要注意論点としてピックアップしたスーパービジョンが出題。こういった単語の意味は今後も要注意。

問39:易

問40:難
GATBに関しては、時折非常に細かい論点が出題されるが、そのような細かいことまで気にしないことも重要。

問41~問50

問41:易

問42:難
42はアセスメントのうち「観察法」についての記述。

問43:易
基本的な出題。

問44:易
基本的な出題。

問45:易
基本的な出題。

問46:普通
4も別に「新たな職場」に限った話ではないし、また「新たな職場」でそれをどうするかが問題なのであって…と考えると迷うか。

問47:易
終わるのだから「新たな問題」を見つけるのは、文脈的におかしい。相談を終結させる勇気も必要。

問48:難
スーパービジョンは今後の要注意論点としてお伝えした通り。「クライエントの発達」が引っかけ。

問49:易
某雑誌に「50代の経験が役に立つ」「中高年の経験があると、カウンセリングに説得力が出る」と、キャリアコンサルタント・キャリアコンサルティングの誤った情報が発信されたことは、非常に遺憾です。キャリアコンサルティングは「説得」するものでも「経験」で行うものでもないことを、改めてお伝えしておきます。

問50:易
基本的な出題。

第19回学科試験全体講評

直近3回で、最も難化傾向だった第17回学科試験では、難問と判定した出題が22問でした。

第19回も第17回と同様、第4、第9回といった超難化回(想定外の難化)とまでは言えないものの、「通常想定される範囲の難化」の印象です。

また、難易度評価の結果は、下記の通りとなりました。

易:20問
普通:10問
難:18問
没問予想疑義問:2問

疑義問が2問。合格率は疑義問の取り扱い次第で変動

合格率は、このまま没問のアナウンスが無ければ、60%台前半になるのではないでしょうか。

問7と問13については疑義があり、この2問が不適切出題となる可能性があります。不適切出題として没問になれば合格率は70%台まで上昇するものと思われます。

第19回は第17回と同様、初出、横断が多数出題

第19回学科試験の特徴として、第17回と同様に初出論点、横断問題、組み合わせ問題、そしてより深い論点の出題が挙げられます。

例えば、問23では、労働法の目的について、幅広い横断知識が問われていますし、問25なども正確かつ深い知識が求められています。

「基本をより深く」&「時事的論点を押さえる」

発達論点(キャリア発達)など、基本的な出題論点でありながら、より深く正確な知識が求められる出題が増えたこと、またスーパービジョンやコロナなど、キャリアコンサルティング制度や社会情勢のタイムリーな出題が増えたことが、昨今の特徴と感じます。

いわゆる市販一冊本を使うのではなく、「キャリアコンサルティング理論と実際」「新版キャリアの心理学」「新時代のキャリアコンサルティング」この3冊をしっかりと読み込み、学習を進めることが大切です。

そして、今のキャリアコンサルタントに何が求められているのか、国家資格化後に生じたキャリアコンサルタント制度の問題を国や協議会がどう捉えているのかを考え、時事的な論点を随時補強していくことで、確実に合格できるものと思います。

ご参考になりましたら幸いです。

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しかし、学科試験対策講座で使用している試験対策テキストは、市販していません。

それは、「試験が実施されるごとに改定をし、常に【出題可能性が高い基礎論点】と【時事的に出題可能性が高い論点】を取捨選択していっているからです。

キャリアコンサルタントや公認心理師としての実務経験はもちろん、社会保険労務士、行政書士としての15年以上のキャリアに基づいて、「実務で使えるように解説」。

合格後もずっと使える知識として、記憶に残ります。

例えば、あなたは「なぜ自分がキャリアコンサルタント試験を受験しようとしているのか」を「バンデューラの提唱した理論を使って」説明できますか?

学んだ知識が「実務で使える」ようになる。これがキャリ魂塾のキャリコン学科試験対策講座です。