このエントリーでは、第21回国家資格キャリアコンサルタント試験結果について、講評しています。
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学科試験合格率
学科試験合格率は、協議会が63.0%(前回78.2%)でした。(JCDAは午前10時半現在まだ公表されていません。)
前回と比較すると、合格率は大幅に低下しています。
とは言え、この60%強のラインがある程度の難化・易化を判断する目安になるのかもしれません。
実務的にも、求められるレベルは非常に高くなってきているため、例えば研究者と理論名を単純に紐づけるような(例:「マクレガーはX理論・Y理論を提唱した。」という選択肢の正誤を問うもの)出題は、全く意味がありません。
他の資格試験が難化していることもあり、キャリアコンサルタント学科試験での学びが、実務だけではなく他の資格試験でも役立つような出題が望まれるように思います。
学科平均点
学科試験平均点は、協議会が71.6点(前回74.9点)であり、平均点が合格点を上回っている状況はここ数年は特に変化がありません。
実技試験合格率
実技試験合格率は、協議会が54.9%(前回57.5%)と、19.20.21回と3回続けて下落傾向です。
結果として、協議会の同時受験合格率は43.9%と、50%を大きく割り込みました。
論述試験平均点
論述試験平均点は、協議会が30.3点(前回30.7点)とこちらも3回連続下落しています。
とは言え、合格点が平均点を上回っている状況には変わりありませんので、過度に恐れる必要はありません。
面接試験平均点
面接試験平均点は、協議会が60.4点(前回60.8点)です。
学科・論述試験と同様に3回連続の下落となっていますので、来年度にはもしかすると論述・面接ともに合格点が平均点をを割り込むかもしれません。
実技試験平均点
実技試験としての平均点は、協議会が89.5点(前回89.8点)であり、2回連続平均点が合格点を下回りました。
なお、論述試験だけを受験していたり、面接試験だけを受験している受験生がいるため、論述・面接の各平均点の合計は、実技試験平均点に一致しないとアナウンスされています。
学科・実技同時受験合格率
学科・実技試験の同時受験者合格率は、協議会が43.9%(前回51.0%)となりました。
同時受験合格率については、第19回も50%を下回っているとはいえ、46.1%でしたので、下落幅が大きい印象を受けます。
全体講評
学科試験は予想をやや下回る合格率(協議会)となりました。
とはいえ、ずっとお伝えしてきているように、実務的にはキャリコン学科試験で問われる知識レベルが「合格点」程度では心もとないと感じます。
特に、多職種連携の機会も増えてきていますし、個人的には福祉系の知識(ひとり親家庭や貧困女性・家庭支援)や障がい・精神疾患(とその処方薬の副作用など)の知識は非常に重要だと感じます。
これも毎回お伝えしていることですが、日本だけでなく、世界的にコロナ禍や景気悪化、そして地政学リスクなど、キャリアを取り巻く環境がシビアになっているなかで、どのようにクライエントを支援するかを考えたとき、知識・理論は非常に大きな意味を持ちます。
残念なことにキャリコン業界に限らず、カウンセラー業界などでも、知識や理論を軽視する方がいます。
しかし、実務に長く携わってきた経験から、それは間違いだと断言できます。
例えばいまや、電話相談やSNS相談の場においては、オウム返しメインの対応をしてしまうと、「あなたはAIですか?」とクライエントに疑念を抱かれる時代です。
心に加えて、しっかりとした知識(理論)を身に着けて頂きたいなと思う次第です。
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しかし、学科試験対策講座で使用している試験対策テキストは、市販していません。
それは、「試験が実施されるごとに改定をし、常に【出題可能性が高い基礎論点】と【時事的に出題可能性が高い論点】を取捨選択していっているからです。
キャリアコンサルタントや公認心理師としての実務経験はもちろん、社会保険労務士、行政書士としての15年以上のキャリアに基づいて、「実務で使えるように解説」。
合格後もずっと使える知識として、記憶に残ります。
例えば、あなたは「なぜ自分がキャリアコンサルタント試験を受験しようとしているのか」を「バンデューラの提唱した理論を使って」説明できますか?
学んだ知識が「実務で使える」ようになる。これがキャリ魂塾のキャリコン学科試験対策講座。
合格者の方も、残念ながら涙を飲んだ方も、養成講習の講義やオプション講座とは全く違う、異次元のキャリコン学科試験対策講座を体験頂ければと思います。
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