キャリアコンサルタント面接試験(以下、単に「面接試験」とし、キャリアコンサルティング協議会を試験機関として実施する国家資格キャリアコンサルタント試験を指します。)では、いわゆる心理支援業界で使用される単語の定義・解釈が養成講習機関によって異なります。

そのため、国家資格(試験)制度の創設・実施に当たり、キャリアコンサルティング協議会は、共通の定義のない言葉を言い換えるとともに、独自に定義した言葉を使用しています。

この辺りの理解が無いと、今後のリファーや、心理職や医療系・福祉系の専門職の方とお話される際も、齟齬が生じる可能性がありますし、何より「面接試験の構造」が理解できません。

このエントリーを読み終わった後、あなたは「キャリアコンサルティング」が掴め、「面接試験(口頭試問)で何が問われているか」を理解できるようになっているはずです。

※大変恐縮ですが、JCDAが実施する国家資格キャリアコンサルタント試験を受験される方にとって、このエントリーは全く意味がありません。予めご了承下さい。

主訴≒「相談者が相談したかったこと」

私の手持ちのカウンセリング辞典3冊は、古いのかもしれませんが、「主訴」という言葉の定義がありません。

また、公認心理師試験で出題される用語がほぼ網羅されている「誠信 心理学辞典」にも「主訴」の定義はありません。

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更には、「有斐閣 心理学」にも「主訴」の項目はありません。

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あんまりなので、最終兵器「ヒルガードの心理学」も開きましたが、解説はありません。

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今のところ、手元の「心理学」と「カウンセリング」に関する書籍(つまり「キャリアコンサルティング」に関する書籍を除く)の索引を見る限り、「公認心理師必携テキスト」にしか、「主訴」についての解説はありません。

公認心理師必携テキストでは、下記のように記述されています。

主訴:クライエントが訴える内容。「どんなことでお困りですか?」とクライエントに問いかけた結果、答えられる内容のうち主要なもの。

(引用:「公認心理師必携テキスト」学研メディカル秀潤社)

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この記述のように、「主訴」は、面接試験口頭試問における「相談者が相談したかったこと」とほぼイコールであると、キャリ魂塾では捉えています。

そして、面接試験口頭試問において、「相談者が相談したかったこと」が問われるのは、インテーク面接における「最初のボタンの掛け違い」を防ぐために行われるものであり、それ以上でもそれ以下でもありません。

主訴は追加されたり変化したりする

当然、「主訴」は面談時間が経過していくにつれて、追加されたり、変化したりします。

例えば、最初に訴えたのは

「外出自粛に伴いZoomでのテレワークを行っているが、やはりZoomでは部下とのコミュニケーションが上手くできない」

という悩みだったのが、面談が経過するにつれ

「自分自身もテレワークになってしまい、家族と過ごす時間が増えたことがストレス」

と追加されたりするんですね。




面接試験の口頭試問で問われる「相談者が相談したかったこと」

主訴は追加・変化していくため、面接試験の口頭試問で問われる「相談者が相談したかったこと」は、

1.当初訴えた相談内容
2.当初の相談内容には無かったが、面談の中で語られた悩み

基本的に、この2つを合わせたものと考えられます。

なので、↓下記のエントリーでもお伝えしたように、「要約」スキルは「オウム返し」スキルよりも大切なんですね。

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見立て≒仮説≒「キャリアコンサルタントとして考える相談者の問題」

続いて面接試験口頭試問で問われるのが、「キャリアコンサルタントとして考える相談者の問題」です。

これは、キャリアコンサルティング協議会系の養成講習機関では、「見立て」と学ぶことが多いと思いますが、「見立て」という言葉は、心理支援業界では、一般的には「仮説」を構成する要素と考えられます。

また、日本語の意味としては「診断」(医師の医療的見地から行われるものやそれ以外を含んだ広い概念)となります。

この「見立て」も、「医療的用語」として、教えない養成講習機関がある(あった?)そうなので、面接試験口頭試問では「キャリアコンサルタントとして考える相談者の問題」と表現されます。

これは、稀に主訴と同じこともありますが、ほとんどの場合は異なります。

なぜなら、クライエントは専門知識が無いことがほとんどだからです。

「主訴」と「見立て」の違い

主訴である「相談者が相談したかったこと」と「見立て」となる「キャリアコンサルタントとして考える相談者の問題」は、例えば下記のような関係になります。

主訴
①外出自粛に伴い会社がテレワーク制度を導入したが、Zoomでは部下とうまくコミュニケーションできないため悩んでいる。(面談初期に語られた主訴)
②自分自身もテレワークで自宅勤務となったが、家族と過ごす時間が増え、仕事に集中できない。(面談の中で語られた主訴)

見立て
①ITになじめないが「自分には無理」と学ぼうとしない姿勢がある(柔軟性の欠如)
②管理職なのに部下を細かく管理できない不満がある(仕事理解不足)。
③自分は満員電車で20年出勤してきたのに、自宅でラクに仕事をしているのが許せないと感じる(認知の歪み)。
④エリクソンの「世代性VS停滞」の危機が生じている(発達課題)

この「見立て」は、面談の中で語られた話を元に「キャリアコンサルタント自身」が仮説として検討するものであり、主訴と関係のあることもあれば、無いこともあります。




「主訴・見立て・今後の支援」+「傾聴をベースとしたアプローチ」が、キャリ魂塾の「キャリアコンサルティング理論」です。

いかがだったでしょうか。

少なくとも、あなたがキャリアコンサルティング協議会の実施する国家試験を受験しようと考えているのであれば、自らが「今」何を学んでいるのか、何のために学んでいるのか、そして面接試験(口頭試問)は何を評価される場なのか、ヒントになったのではないでしょうか。

なぜ、150時間、半年以上という長時間・長期間にわたって、学習を続けてきたにもかかわらず、各種理論や心理療法的アプローチを学んだにも関わらず、それらの知識が活用できないのか。

それは、この「主訴➡見立て➡今後の支援」と「傾聴をベースとしたアプローチ」の関係性、つまり「システマティックアプローチの基本」を教えられていないからです。

かつては、とにかくオウム返しを使って世間話をしていればよい、と指導する養成講習機関すらあったとの話も聴いたことがありますが、ベースとしての「傾聴『だけ』」では、コロナ禍によるクライエントの不安をしっかりと受け止め、一緒に問題を考えるには不十分です。

そして、もうお分かりですよね。

あとは「見立ての立て方」とその「見立てに基づいた今後の支援」が理解できれば、あなたの面接試験オールA評価は、より確実なものになるはずです。

そして「見立ての立て方」と「今後の支援」を学ぶのが、キャリ魂塾では「学科試験対策講座」という位置づけです。

「専門知識を横に置く」を誤解しているケースや、「傾聴」だけできればいい(「とにかく話を聴く」ことが大事とか)と考えていたりすると、学科試験勉強なんて、何のためにするのか分からなくなるのは当然なんですよね。

キャリアコンサルタント学科試験で問われる「知識」は、より正しい「見立て」を立てるために、そしてより効果的な「今後の支援」を行うためのものですから。

キャリ魂塾は「養成講習機関の指導」に満足できないあなたの疑問に応えます

なぜ、養成講習機関の基本カリキュラムだけでは合格に不安があるのか(オプション講座を養成講習機関が実施するのは、極めて不誠実ですよね)。

キャリ魂塾の面接試験対策講座が、なぜ養成講習機関の指導と全く違うのに、圧倒的な合格率や支持を得ているのか。

アンケートを読ませて頂く限り、それは「不合格時返金保証(点数保証)があるから」、ではありません。

このエントリーを見たあなたとが感じたように、「養成講習の指導で感じた疑問」が解消できる場になっているからです。

キャリ魂塾では、キャリアコンサルタントとしてだけではなく、公認心理師として「心理支援の本流」に沿った「キャリアコンサルティング理論」をしっかりとお伝えしていきますので、受験される皆様はどうぞ楽しみにお待ちくださいね☺

合格された方で、心理支援をさらに学びたいという方は、まずはこのエントリーでご紹介した書籍を購入し、傍らに置いて学習されることをおススメします(さすがに「ヒルガードの心理学」は除きますが…)。

動画での解説もアップしておきました↓でどうぞ。