このエントリーは、キャリアコンサルタント面接ロールプレイ試験対策として、キャリ魂塾メルマガより「第5回面接ロールプレイ試験出題事例『塩崎さん』」より、「主訴に触れない15分」をご紹介しています。
※本ブログでは、「キャリアコンサルティング協議会が指定試験機関として実施する面接試験」について対象としており、日本キャリア開発協会(JCDA)の面接試験は一切考慮しておりませんので、ご注意ください。
Contents
第5回面接ロープレ試験過去問「塩崎さん」とは。
第5回面接ロールプレイ試験に出題された、事例「塩崎さん」。
この事例は、とても不思議な事例です。
今の仕事にやりがいを感じられず、大学の同級生が司法書士試験に合格し、今、司法書士としてバリバリやっているのを知り、自分も司法書士を目指そうとするのですが…
「全く司法書士のことを知らない」。
そんな、現実的にはあり得ない相談者だったんです。
なぜ塩崎さんは、自らが受験しようとしている「司法書士について全く知らない」のでしょうか。
塩崎さんの主訴
面接室に入る前に、受験生が読むことのできる相談者情報、そして、相談者役が語る最初の「相談したいこと」は、概ね下記のようなものです。
私は今、大手食品メーカーに勤務しているんですが、仕事がつまらなく、やりがいも感じられないと思っていたところ、大学時代の同級生が司法書士を取ってバリバリやっているのを知りました。自分も司法書士を取って同級生のようになりたいのですが、迷っています。
これが、塩崎さんの「相談したいこと」=主訴(協議会系養成講習団体では、これを主訴と説明しているところが多い)です。
しかし、この塩崎さん、とても不思議な人なんです。
それが「司法書士のことを全く知らない」ということ。
自らの目指す資格のことについて、何も知らない相談者役
この塩崎さん、受験生から得られた情報によれば
・資格を取得してからのビジョンはない
・勉強するとしたら土日だけ
・どのくらいの勉強時間が必要かもわからない
こんな応答をしたそうです。
ハッキリ言えば、あり得ません。
そう、1時間どころか、30分でも「真面目に司法書士受験」を考えた人がする応答ではないんです。
司法書士受験に一切触れない15分を構成する。
この事例で、私は最初の要約以外
「司法書士試験や業界について一切話さない」
そんな15分を構成しました。
私が、自分の得意分野である「士業業界の知識」を伝えるよりも、「なぜ司法書士を目指そうと思ったのか」よりも、聴きたいことがあったからです。
だって、「真面目に司法書士受験を考えている人」ではないから。
塩崎さんの「本当の悩み」とは?
第5回試験ということで、かなり古い事例の検討になりますが、塩崎さんは、本当は「司法書士受験など考えていない」これが私の結論です。
そうすると、私の見立ては
「司法書士挑戦は、今の環境から逃げるための口実」
になりました。
「今の環境から逃げるための口実」だから「司法書士試験受験について、まじめに考えていない。」
そう考えると、応答の全てが繋がってきます。
キャリ魂塾の面接ロールプレイ試験対策講座を受講された方は、過去出題事例集の5-1塩崎さんをよく読んでみて下さい。
真面目に受験する気がない、そう考えると、過去出題事例集に記載されている、全ての応答が納得のいくものになります。
「なぜ、仕事から逃げたいのか」を聴く
見立てについて、「仕事から逃げたい、その口実の司法書士受験である」と、立てました。
そうすれば、目標設定は、「仕事から逃げたくなる理由を解消する」ことになります。
そのために、何を方策として考えるのか。
スモールステップですね。
元々営業だった塩崎さん、本当は他人の懐に飛び込むのが得意なはずです。
その「リソース」を活用する。
そこからがスタートです。
ご参考になりましたら幸いです。
過去出題事例は、様々な発見があって面白いですね。