資格で理想のライフスタイルを実現する、キャリ魂塾のキャリ魂太郎です。


このエントリーでは、キャリアコンサルタント面接・論述試験受験生の多くが悩む「展開」について、解説しています。

「展開」ができない?どういうこと?

キャリ魂塾のキャリアコンサルタント試験対策講座では、講義前にアンケートを取ります。

それは、「今日はどんな悩みを解決したいのか」ということです。

この悩みをキャリ魂塾では、便宜上「主訴」と呼んでいます。

この主訴として、面接試験対策講座で記載されることが多いのが

「展開」が上手にできない

というお悩みです。

しかし、私にはこれがとても不思議です。

「展開」という言葉の意味を尋ねても、誰も知らないのですから。

展開:言葉の意味を考える。

例えば、2級面接試験では、「具体的展開」と記載されています。

『具体的』という修飾語があるということは、当然「国家資格試験の「展開」」とは異なる意味だと推察できます。

例えば、三省堂大辞林三訂版では、「展開」をこう記載しています。

① (次々と物事を)繰り広げること。また、広げて事が行われること。 「面白い場面が-する」
② (順や筋を追って)発展すること。進展すること。また、発展させること。 「主題を-する」 「多様な外交を-する」
③ 目前に広がりあらわれること。 「目の前に-する大パノラマ」

(引用:三省堂大辞林三訂版)

いかがでしょうか。

おかしいですよね。

いつもあなたは「話を広げすぎてしまった」「もっと深堀りをするべきだった」と反省しているはず。

なのに「展開」では「次々と物事を繰り広げる」という意味があります。

これはあなたの考える「展開」ではないはず。

特に2級では「具体的」と修飾されるのですから「具体的に次々と物事を繰り広げる」では、文意が通りづらいです。

「この先の展開が読めない!」

というコピーはよくありますが

「この先の具体的展開が読めない!」

なんて見たことも聞いたこともありませんよね。

では「具体的に「発展(進展)する」とは?

これも少し文意が通りにくいですね。

ただ、「具体的に「カウンセリングが」進展する」と読めなくはありません。

しかし、キャリアコンサルティング協議会は、「展開」について特に説明を行っていません。

つまり、キャリアコンサルティング協議会の考えている「展開」とは、「国語辞典に乗っている意味」での「展開」とは限らない。

そう、これは「キャリアコンサルティング協議会の造語」と考える方が自然なんです。

展開の意味は養成講習では学んでいない

この「展開」は、キャリアコンサルティング協議会の造語である。

そう考えたとき、もうひとつ、腑に落ちないことがあります。

それは、養成講習でこの「展開」の意味するところを学んだのか?

ということ。

おそらく学んでいません。

だって、協議会は「展開」の意味を公表していないからです。

学んでいないのに、「展開ができない」と言っている。

私にとってそれは、あなたの「準拠枠」「内的照合枠」としての「展開」だと思うわけですね。

だって、「展開」の意味するところを学んでいないのに、「展開」ができないと言っているのだから。

言い換えれば、例えば、あなたの前に現れた相談者が「SE」なんてできない、「PG」なんて無理、「マネージャー」になりたくない、と言っているのと何ら変わりません。

だって「SE」「PG」「マネージャー」の職務内容は、研修体制は、企業ごとによって違うのに、相談者は「できない」と「思い込んでいる」わけですよね。

このように、「当然のように使っている言葉」でも「経験してきたこと」が違えば、「現実」は各人によって異なります。

まず、その言葉の意味するところを明らかにする。

「私もSEの経験はあるのですが、あなたが考えておられるSEのイメージとは少し違うように思います。よろしければ、SEについてどういったイメージをお持ちなのか、教えて頂けますか?」

「展開」も、これと同じことなんですね。