資格で理想のライフスタイルを実現する、キャリ魂塾のキャリ魂太郎です。
このエントリーでは、キャリアコンサルタント面接試験対策として、「自分が今何をしているか」を考えながら、面接を構成する意識を持つことについて解説しています。
Contents
面接試験対策として、面接は構造化する。
キャリ魂塾塾生以外のキャリアコンサルタント試験受験生の方には、反発があると思いますが、多くの受験生は、「行き当たりばったり」で面談を行っています。
「行き当たりばったり」
つまり、「今、何のために何をしているか」を考えずに、15分を過ごしているんですね。
その結果、「無意味な問いかけ」や「興味本位な問いかけ」をしてしまう人もいます。
「キャリアコンサルタントがしたいことをする」のは、クライエントファーストではないと感じる人もいるかもしれません。
しかし、少なくとも「キャリアコンサルティング協議会が試験機関として実施するキャリアコンサルタント試験」に限定すれば、面接の構造化は必要なことであり、その根拠として協議会が「キャリアコンサルタントの基本書」と位置付けている、「キャリアコンサルティング 理論と実際」において、木村周先生がこのように述べています。
カウンセラーは、カウンセリングを構造化する力を持つべきである。
1回限りであろうと、回を重ねるカウンセリングであろうと、カウンセリングはシステマティックに構造化された枠組みの中で行われる。
(引用:「キャリアコンサルティング理論と実際5訂版」P308 木村周 雇用問題研究会)
システマティックアプローチとは
あなたも一応は、「システマティックアプローチ」という枠組みの中で、キャリアコンサルティングを学んでいるはず(キャリアコンサルティング協議会系の養成講習機関の場合)です。
「システマティック」とは「規則的、規則正しい、体系的」ということです。
つまり、誤解を恐れずに言えば、「毎回同じことをする」のが「システマティックアプローチ」です。
だから「練習」が大切なんですね。
毎回同じ枠組みが提供できるためには、練習が必要なんです。
なお、1級キャリアコンサルティング技能士の方でも、「練習をいくらしても、目の前のクライエントを見なければダメ」という方もいますが、これはそもそも「実践ができないのだから練習を重ねる以外にない」という受験生の事情が見えていないわけです。
受験生は練習をしなければ、「目の前のクライエントが見える」ようにはなりません。
構造化と来談者中心アプローチ
しかしながら、キャリアコンサルタント業界のほとんど(90%くらいでしょうか)は、「クライエントの話したいことを話す」「クライエントに集中する」など、全くシステマティックではありません。
それは、当然そうなります。
なぜなら、システマティックアプローチを掲げながらも、その実「来談者中心アプローチ」をメインにしているからです。
先ほど、「行き当たりばったり」と表現しましたが、「来談者中心アプローチ」は「クライエント」に進行を委ねる以上、当然「行き当たりばったり」になるものなんです。
本来、構造化(システマティック)したカウンセリングと「来談者中心アプローチ」は矛盾するわけですね。
なので、木村周先生はこう付け加えたわけです。
キャリア・カウンセリングに最もふさわしいアプローチはどれか。(中略)包括・折衷的アプローチであると言える。
(引用:「キャリアコンサルティング理論と実際5訂版」P51 木村周 雇用問題研究会)
元々、1つのアプローチで全てのクライエントを支援できることなど、決してありません。
それなら、世の中の全てのカウンセリングは、来談者中心療法のみで良いはずです。
しかし、そうではないからこそ、精神分析や行動療法など、1,000以上の心理療法があるんですね。
構造化の最初の第一歩:最初に何をするべきか
では、キャリアカウンセリング(キャリアコンサルティング)を構造化したとき、最初に何をするべきでしょうか。
言い方を変えれば、あなたは、何をするべきと指導されたでしょうか。
何をするかは、それぞれの養成講習機関の考えがあるでしょう。
しかし、それが思い浮かばないのであれば、それはクライエントを前にして、自分が何をするか、それすら分かっていない、指導されていないということになります。
キャリ魂塾塾生の方は、タイムマネジメント(スケジュール)シートの最初を見て下さいね。
修了した養成講習機関に関わらず、最初に何をするべきかは、分かっていなければならない。
これが本来の「キャリアコンサルティング」であり「システマティックアプローチ」の第一歩ということになります。