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表情から心情を察してみる
下記のそれぞれの表情から、心情(感情)を察してみて下さい。
①
②
③
①に関しては、それほど答えはブレないと思います。
面接試験中に、①の表情をされたら、試験的には相当厳しいかもしれませんね笑
しかし、②、③はどうでしょうか。
例えば、あなたが感じた①、②、③それぞれの「心情」をメモした上で、友人やキャリコン養成講習の同期の方などに同じように考えてみて貰ってください。
恐らく、違うことの方が多いのではないでしょうか。
表情から「正確」に「心情を察する」ことは、困難
こういった表情から「正確」に「心情を察する」ことは、非常に困難です。
例えば、②は、「やれやれ」といった「諦め」からくる「苦笑」かもしれないし、「皮肉的な笑み」かもしれません。
③については、「醒めた」という「拒絶」かもしれない。そうすると②で感じた「諦め」と「拒絶」は、心情はともかく、表出する行動としては、似たような結果になります。
キャリコン養成講習では、表情から心情を察する訓練は行われない
この3つの表情は、ポール・エクマンの「表情分析入門―表情に隠された意味をさぐる」の表紙になっている4つの表情からご紹介しました。
(左側が多少切れているのは、裏表紙を撮影したからです)
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ポール・エクマン:感情と表情に関する先駆的な研究を行ったアメリカ合衆国の心理学者。20世紀の傑出した心理学者100人に選ばれた。
表情から心情を読み取ることは、言葉から心情を読み取るよりも難度が高いとされます。
そして、キャリアコンサルタント養成講習では、表情から心情を読み取る訓練など、実践で使えるレベルでは行われていないはずです(腕組み等の「しぐさ」も一緒ですね)。
そう、どれだけ表情に注目して、穴が空くほど見つめたとしても、あなたが考える「心情」とクライエントの「表情」が一致するとは限らない。
キャリ魂塾では、「マスクを気にするな」とお伝えしています。
それは、「表情から心情を読み取る訓練など、(キャリアコンサルタント養成講習では)元々行われていないのだから、あなたが「クライエントの表情」から察した「心情」よりも、クライエントの「話」つまり「言葉」を聴く方が100倍重要」との考え方に基づいています。
訓練されていないことは「できない」。
そして「できないこと」にもかかわらず、「できると思っている」のならば、それは…
そう、エビデンスのない「思い込み」に過ぎないんです。
だって、顔をしかめたのは、「歯が痛かった」からかもしれませんからね。