下記の動画は、有名な「バスケットボールがパスされた回数を数える」という、集中力・観察力を測るテストです。

動画を見て、バスケットボールが何回パスされているか、しっかりと数えてみて下さいね。

いかがだったでしょうか。

集中して観察すればするほど、意外と見えていない。

だから、表情だけを見ていると「言葉」が分からなかったり

言葉だけに集中していると、「しぐさ」が分からなかったり

しぐさだけに集中していると、「何が問題」なのかが分からなかったり…

落ち着いて、ゆっくりと「観る」「視る」「診る」。

「クライエントに全神経を集中する」と指導された方もいるかもしれません。

しかし、クライエントに集中することで、見えなくなるものもあるかもしれません。

だから、キャリ魂塾では、「クライエントに全神経を集中する」とは指導しません。

それは、支援者としてのベストな態度ではないから。

クライエントとの関係において、大切となる観察姿勢とは、サリヴァンが提唱した「関与しながらの観察」です。

対象者(以下、クライエント)の苦悩や葛藤に共感的理解などを示しながらもかかわるという「関与」をしながら、クライエントの表情や態度、状況を客観的に「観察」する態度のことである。 

ここからも明らかなように、観察するこちら側も既に対象に何らかの影響を及ぼしていることを十分に認識した上での観察でなければならない。

この際に、観察する側とされる側との関係をも観察しながら、そこでやりとりされる「主観」をも排除せず、できるだけ客観的に観察することが大切となる。

(引用:「公認心理師必携テキスト」学研メディカル秀潤社)

これは、キャリアコンサルタント養成講習では指導されないことがほとんどだと思いますが、心理カウンセラーを目指す方なら、基本ですから、必ず押さえておいて下さいね。