資格で理想のライフスタイルを実現する、キャリ魂塾のキャリ魂太郎です。


このエントリーでは、難化傾向が著しい国家資格キャリアコンサルタント面接ロールプレイ試験(キャリアコンサルティング協議会が実施するものを指します。また以下単に「キャリコン面接試験」と言います)における評価項目のうち『態度』について、2級キャリアコンサルティング技能検定面接ロールプレイ試験(以下単に「2級面接試験」と言います)との比較なども交えた解説を行っています。

キャリコン面接試験の評価項目のうち『態度』が難化傾向

第13回キャリコン面接試験は、合格率が58.0%と過去最低になりました。

第11回キャリコン実技試験合格率が75.3%、同12回実技試験合格率が62.4%であったことを考えると、急激に難化しています。

2人に1人が合格する試験、という表現をすれば、もちろん他の難関国家試験とは大きな差があります。

しかし、「同じ養成講習で机を並べた同期の半分が落ちる」と考えれば、急に落ち着かない気持ちになってくる方も少なくないのではないでしょうか。

特に「態度」で「B評価」が増加、足元をすくわれる結果に

もうご存じの方も多いと思いますが、キャリコン面接試験では、下記の3項目が評価対象となります。

・態度
・展開
・自己評価

試験回も現在13回を数えていますが、特に1~9回までは「態度」は多くの方がA評価であったように思います。

キャリ魂塾の受講前アンケートに記載して頂いている「受験生の悩み」も「『展開』をどうすればよいか分からない。」という『展開』についての悩みが圧倒的でした。

しかし、私の肌感覚では、今や合否を分けているのは「態度」です。

「態度」でB評価の受験生が非常に多くなってきており、一見「相談者に対する態度」としては悪くない受験生も「B」と評価されていることが少なくありません。

そう、「展開」だけに注意していると、「態度」で足をすくわれる結果になりかねないのです。

「態度」とは何を指すのか

「キャリア・コンサルティング実施のために必要な能力体系」によれば、キャリアコンサルタントの『態度』は下記のように述べられています。

Ⅲ キャリア・コンサルティングの相談実施において必要なスキル
1 基本的スキル
(1)カウンセリング・スキル
カウンセリングの進め方を体系的に理解した上で、キャリア・コンサルタントとして、相談者に対する受容的・共感的な態度及び誠実な態度(以下略)

(出典:「キャリア・コンサルティング実施のために必要な能力体系」マーカーはキャリ魂太郎による。)

そう、「態度」は「キャリアコンサルティング(カウンセリング)の進め方を「体系的に理解していること」が「前提」とされている(つまり「含まれている」)のです。

そうなると、いわゆる「オウム返し」だけを15分間見せられた試験官には、その受験生はどう映るでしょうか。

「15分間、ただオウム返しをしているだけじゃないか…この受験生はカウンセリングの進め方を理解しているとは思えないな…」

このように捉えられている可能性が無いとは言えません。

現実に、「態度」でB評価となっている受験生が増えているのですから。




2 級面接試験の「基本的態度」

蛇足ですが、2級面接試験も近づいてきているので、少し2級面接試験で評価区分とされている『基本的態度』についてもご説明しておきます。

キャリコン面接試験の「態度」と2級面接試験の「基本的態度」とは、恐らく大きく異なります。

具体的には2級面接試験における『基本的態度』は下記の通りです。

キャリアコンサルタントとして自分をありのままに受容し、言語・非言語で表現し、多くの場合、一致していること。

また、必要に応じて相談者の個別問題に応じた支援(助言・情報提供等)を適切に行うことができること。

(引用:2 級実技(面接)試験の評価区分とその内容)

ここで注目すべきは『必要に応じて相談者の個別問題に応じた支援(助言・情報提供等)を適切に行うことができること。』です。

一見、『具体的展開』や『方策』、『目標設定』とも受け取れそうな『支援(助言・情報提供等)を適切に行うこと』が、実は『基本的態度』として評価されるのが2級試験の特徴です。

カウンセリングの進め方を『体系的に理解している』と感じられる15分間にする

キャリ魂塾では、面接試験対策講座において、いち早く「キャリアコンサルティングの構造化」を打ち出した『タイムマネジメントシート』をご提供しています。

タイムマネジメントシートとは

この『タイムマネジメントシート』は、15分間に何をすべきかを全て記載しているものです。

タイムマネジメントシートとは、木村周先生の述べた「カウンセリングを構造化する力」を付けるための一助であり、そして「キャリアコンサルタントとして、キャリアコンサルティングの進め方を体系的に理解するツール」です。

ただし、同時に「タイムマネジメントシートの通り進めたいのはキャリアコンサルタント(受験生)のエゴ」である、ともお伝えしています。

国家資格キャリコン面接試験・論述試験ともに、キャリ魂塾では、「標準化」「(半)構造化」をどこよりも早く打ち出しました。

しかし、この「半構造化」には旧標準試験で合格された方を中心に、批判があるとも聞いております。

とは言え、このブログでも何回か述べましたが、既に協議会自身が「ワークシートによる面談」を取り入れており、半構造化面談への舵を切っているのです。

学科・実技共に、養成講習で学ぶことと試験で問われることには、残念ながら乖離があるのが現実です。

ぜひ、「体系的なカウンセリングを理解した『態度』」でキャリコン面接試験に挑んで下さいね。