このエントリーでは、面談で控えた方がいい「3つの応答」について、解説しています。

面接で控えた方が良い「3つの応答」とは?

最近、クライエントの応答の後に

・はい、ありがとうございます。
・はい、わかりました。
・はい、そうなんですね。

という応答をされる方が、比較的多いように感じています。

この3つが、控えた方がよい「3つの応答」です。

この3つを使うと、下記のようなデメリットがあります。

・ヒアリング感が出てしまう
・深掘りしないで次に進む傾向がある
・全然わかっていないのに、と不信感が生まれる
・何のために答えさせられたのか、と不信感が生まれる

面談が「ヒアリング」になってしまっている例

具体的な応答例を挙げてみます。

土本さん土本さん

今の会社を志望された理由について教えて頂けますか?


田村さん田村さん

家から近かったからです。


土本さん土本さん

…はい、そうなんですね。やりがいはどうですか?


・はい、ありがとうございます。
・はい、わかりました。
・はい、そうなんですね。

これらの言葉を、応答の頭に行うと、こんな感じの「ヒアリング」になってしまいがちです。

結果、気づかないうちに、ラポールが壊れてしまうんですね。

「ヒアリング」ではなく、「キャリアコンサルティング」を行いましょう。

上記の応答を例に、「キャリアコンサルティング」として、どのように続けるか、例を4つほど挙げてみました。

面談が「キャリアコンサルティング」になる例1

キャリ魂太郎キャリ魂太郎

今の会社を志望された理由について教えて頂けますか?


田村さん田村さん

家から近かったからです。


面談が「キャリアコンサルティング」になる例2

キャリ魂太郎キャリ魂太郎

今の会社を志望された理由について教えて頂けますか?


田村さん田村さん

家から近かったからです。


面談が「キャリアコンサルティング」になる例3

キャリ魂太郎キャリ魂太郎

今の会社を志望された理由について教えて頂けますか?


田村さん田村さん

家から近かったからです。


面談が「キャリアコンサルティング」になる例4

キャリ魂太郎キャリ魂太郎

今の会社を志望された理由について教えて頂けますか?


田村さん田村さん

家から近かったからです。


いかがだったでしょうか。

キャリ魂太郎キャリ魂太郎

家から近い…お給料や勤務内容よりも、家からの近さを優先されたのは、何か理由があるんですか?


このように、応答は無限にあります。あなたが望めば、それこそ100でも1000でも言おうと思えば言えます。

しかし、そんな「応答例」をいくら積み上げても、意味がありません。

大切なことは「試験的に言えば、「クライエントはウソは付かない」ので、本当のことを言ってしまう」ということ笑

一般論で考えれば「家から近い」と言われて採用する会社はまずありませんよね(派遣社員が派遣先を選んだ場合はあり得ますが)。

だから、「はい、そうなんですね」で「納得」しないで、「深掘り」をする。

こんな風に、バックトラッキング+深掘りをするようにして下さい。

※キャリ魂塾では、単なる「オウム返し」と「バックトラッキング」を区別しています。

ラポールは「専門家」としてのラポールでなければ意味がない

嫌われたくない、気分を害されたくないという思いから、当たりさわりのない応答に終始してしまっている方が、何だか増えているように感じます。

クライエントに好かれることは、本質的には全く重要ではありません。

「嫌いだけど、いざというときは頼りになる」

これも、ラポールです。

考えてみて下さい。

あなたが医師だったとして、毎日毎日「〇〇先生は今日は来てないの?」と患者さんから好かれている。

なのに、いざ手術となったら、

「手術は××先生にお願いします。〇〇先生は人間的には好きだけど、手術をして貰うのはちょっと…」

これ、めっちゃへこみませんか?

でも、受験生の応答って、これと同じことなんです。

当たりさわりのない会話でも、ストレス緩和程度の意味はあるかもしれない。

だけど、いざというときには選ばれない。

それは、「専門家」ではないと「認知」されてしまうような、「当たり障りのないことしか言わない」からなんです。

そんな「選ばれない専門家」になりたいですか?