このエントリーでは、キャリアコンサルタント面接ロールプレイ試験に合格し、そして実務でも役立つ能力を培うために、一般とは真逆にはなりますが「まずクライエント役からしっかりとできるようになる」ことの大切さについて、お伝えしています。
Contents
キャリアコンサルティング能力向上のために、キャリアコンサルタント役を練習する?
キャリ魂塾では、練習をすることを養成講座よりも強くお伝えしています。
それは、実務的には相談者の知識レベルがどんどん向上してきており、養成講座で教えられるような傾聴「技法」は、すでに知っていて当然の「テクニック」として認知され始めているからです。
つまり、「オウム返し(繰り返し)」のような、すでに一般的に知られている技法を「養成講座で教えられるレベル」で使っても、相談者にとっては「ああ…私今繰り返されてるわ…技法使われてるわ…」としか思わず、ラポールができるどころか、逆に低下する要因となってしまうんですね。
だからこそ、「プロとして技法が使えるレベル」になるためには、より「自然に」「技法ではなく、会話として自然に思われるレベル」に使いこなせなければならないのです。
キャリアコンサルティング能力を上げるためには、まずクライエント役を自然にこなせる力を備えなければならない。
国家資格キャリアコンサルタント(実技)試験受験生であるあなたが、今現在、キャリアコンサルティングが上手か下手か、それを判定する方法があります。
簡単です。
「ロープレ練習に誘われるかどうか」
です。
誘われる人は上手な人です。
誰だって、上手な人から学びたいからです。
誘われていないのならば、基本的には上手ではないから誘われないのです。
キャリアコンサルタント試験受験生は、ほぼ社会人であり、時間が貴重です。
その貴重な時間を、下手な人との練習に費やすことはできないと考えるのは、仕方ありません。
だからこそ、自分がキャリアコンサルティングが上手ではないと思うのならば、まず「クライエント役としての力を上げなければならない」のです。
なぜ、キャリアコンサルタント役よりもクライエント役の方が重要なのか
このキャリアコンサルタント試験が難しいのは、「家族や友人とは練習ができない」ところです。
家族や友人は、クライエント役を理解していませんので、クライエント役を作りこむことができません。
例えば、あなたの配偶者が「運送会社で働く40代ドライバーの男性」をイメージし、そして「アパレル総合商社で働く30代女性」をイメージできるでしょうか。
通常はできません。
だからこそ、この試験は「お金を払ってでも、きちんとクライエント役をしてくれる人」が必要なのです。
そして、キャリ魂塾が他のキャリアコンサルタント試験対策講座と一線を画すのは、中小零細企業から一部上場企業、医療法人、学校法人、社会福祉法人、非営利法人、そして行政機関といった、多くの業界のクライアント企業の依頼を受け、そこで働く方々、シングルマザーをはじめとした、ひとり親家庭の親、離婚希望者、経験者、そして障がい者と接してきた「経験」、そして社労士、行政書士、宅建、簿記その他多くの資格試験に取り組んできた知識があり、どのようなクライエント役でも、適切にこなし得るからです。
確かに、キャリアコンサルタントになるのだから、キャリアコンサルティング能力を上げたいという気持ちは分かりますし、例えば「私は〇〇業界に特化しているので、それ以外のクライエント役が上手になれと言われてもできません」というご意見もあるかもしれません。
そういったお気持ちもよく分かります。
しかし、このキャリアコンサルタント試験は、ほぼ確実に「一人では合格できない」試験なのです。
そのためには、まずあなたが「相手にとって良いクライエント役」でなければならないのです。
言い方を変えれば、相手にGIVE・GIVE・GIVEすることができて初めて、自分自身の練習になるのです。
自動車整備会社のクライエント
例えば、自動車整備会社で働く相談者。
1級自動車整備士、2級自動車整備士という資格、ガソリン自動車、ディーゼル自動車、ハイブリッドカー、そして消防車などの特殊車両…こういった車両ごとの違い、さらには板金・塗装、車検といった業務…
そういった業務知識に加えて、彼らが今考えていること。
これらを、セルフ・キャリアドックや顧問先訪問を通じて、タイムカードや給与明細を見つめ、就業規則を改定し、職場の在り方の相談に乗ってきたからこそ、「リアリティをもったクライエント役」が演じられるわけです。
逆に言えば、これができない人は、キャリコン役が上手でも、周りを上手にすることはできません。
「主観的な心情」でキャリアコンサルタント役を評価してはいけない
そして、試験対策として必要な、「適切なヒント」が出せ、「客観的に受験生が間違えたと分かる」ことが指摘できなければなりません。
ほとんどの受験生(そして養成講座の講師ですら)は、「主観的な心情」に基づいて評価するから、「ありきたりのことしか言えない」のです。
「なんであなたにそんなことを言われないといけないの」
誰しもが経験する、この感情。
これが受験生同士の練習では付いて回るからこそ、「主観的な心情」に基づいて評価してはいけないんですね。
「主観的な心情」で評価するのではなく、「客観的に間違えたと分かるポイント」を伝えることで、納得感が変わり、キャリアコンサルティング能力が向上するのです。
まずはクライエント役として出題された事例の業界について、しっかりと研究しよう。
キャリ魂塾では、過去に出題された全事例を網羅しており、それぞれの事例のポイントをロールプレイの中でお伝えしています。
もちろん、全ての事例を1度の講座ですべてお伝えすることはできません。
しかし、キャリ魂塾のロールプレイ講座受講生は、面接ロープレ試験講座受講生グループというチャットワークグループに入ることが可能です。
ここで、様々な事例のポイントを受講生同士で話し合い、私がお伝えしたポイントも含めて、キャリ魂塾メソッドで練習を行うことができます。
受験生が一番怒るポイント、それは「クライエント役が下手なこと」だ
全てのキャリアコンサルタント面接ロープレ試験受験生は、クライエント役である試験官が、上手にクライエント役ができていないと怒ります。
別に、受験生に忖度して話を合わせる必要はありません。
また、過度に無口になる必要もありません。
きちんと、キャリアコンサルタント役受験生が、質問してきたことに「リアリティ」をもって答えられるか。
そして、「ヒント」や「採点のポイント」を、自然にロープレ時間中に出せるか。
こういったことが、キャリアコンサルタント役受験生のキャリアコンサルティング能力を高めるのです。
あなたが、今、キャリアコンサルタント役が上手ではないなら、まずしっかりと「キャリアコンサルタント役」ではなく、「クライエント役」として100%その事例のクライエントになりきれるように、しっかりと役作りをしてください。