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このエントリーでは、国家資格キャリアコンサルタント論述試験(キャリアコンサルティング協議会実施分)の設問1(空欄A補充)について、注意すべきポイントを解説しています。

応答に相応しい「記述」をするとは

この設問1は、「逐語録」の中の応答です。

つまり「応答として自然な話し言葉」で、解答を記述する必要があります。

そんなの当たり前、と思われるかもしれませんが、まず60%くらいの方ができていません。

なので、この設問1の空欄A補充の採点において、10点を差し上げることは、ほとんどありません。

例文を使って、空欄A補充問題のポイントを把握していきましょう。

空欄A補充例文

「今の職場は合わないと感じているけど、転職するにしても自分の能力ではどこにも雇ってもらえないと感じていて、また年齢的にも厳しいとお考えで、将来のことを考えると不安をお感じなんですね」

不自然その1:とにかく一文が長い。

とにかく一つの文章が長い方が多いです。

もっと言えば、「クドクドクドクド」という感じです。

論述試験の1行には、概ね40文字弱(1級では50文字を超える方もいます)記載することができます。

設問1は2行ですから、80文字弱といったところでしょうか。

NHKのアナウンサーが話すスピードが、1分で300文字と言われます。

つまり、75文字であれば、概ね10~15秒間しゃべりっぱなしということになります。

これでは「2:8」など、夢のまた夢です。

不自然その2:句点がない。

句点とは「。」のことです。

句点がなく、一文が長くなると、「畳みかけられる」感じがします。

つまり、「圧迫感のある応答」になってしまうんですね。

しっかりと「。」を入れて、一つの文章を短くする。

この「。」で、「相手に圧迫感を与えない」ような応答になります。

これは論述でも、実際の面談でも同様ですので、しっかりと心がけてください。

不自然その3:「けど」は「けれど」に修正

職場で、お客様に対して「今の職場は合わないと感じているけど、転職するにしても~」なんて言いませんよね。

「けど」は「けれど」の砕けた表現と考えられます。

ビジネスの場ですから「けど」ではなく、「けれど」を使うようにして下さい。

1.「会社を辞めたいけど」
2.「会社を辞めたいけれど」

普通、ビジネスでは2ですよね。

その他の不自然な点

そのほか、

・接続詞がない 又は「だが」など、話し言葉として不自然な接続詞
・同じ文末表現が連続する

➡例「~ですね。~ですね。~なんですね。」
といった応答。

➡修正「~ですね。ただ、~なのでしょうか…そうすると~に思いますが、〇〇さんはどう思われますか?」

このほうが「話し言葉」として、自然ですよね。

例文の修正例

例文の修正例を記載しておきますので、参考にしてみて下さい。

「職場が合わないと感じておられるんですね。ただ、転職するにしても、どこにも雇って貰えないのでは…と思われたり、年齢的にも厳しいと感じたり…そんなご自身の将来が不安ということでしょうか…」

例えば、実際の面談の中での「応答」ですから、文頭に「なるほど」などをつけるのも自然ですよね。

また、「…」(三点リーダー)を入れることにより、「。」と同様に、「間」が生まれます。

どちらが「リアルでの応答に近いか」、比較すれば明らかですよね。

逐語録補充は、必ず、「頭の中で声に出して読む」ようにして下さい。

この論述模擬試験の採点は、国語表現の採点(誤字脱字含む)と、キャリアコンサルタントとしてのスキルの採点がほぼ半々といった感じです。