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このエントリーでは、キャリアコンサルタント論述試験対策として、「文章力」の大切さと身につけ方をお伝えしています。

論述試験以前に「文章」が書けていない受験生が多い

キャリアコンサルタントは、「言語」「非言語」のコミュニケーションによって、相談者を支援する専門職です。

「言語コミュニケーション」とは、簡単に言えば「言葉」です。

この「言葉」つまり「文章」を、「設問に応じて、分かりやすく書けない」受験生が非常に多いと感じます。

設問1&設問3(1):「書き言葉」にしない。

設問1と設問3(1)は、逐語の中の空欄を埋めるタイプですから、「話し言葉」です。

「書き言葉」で書かないよう、注意して下さい。

設問1.空欄A補充は「書き言葉」にしない

「書き言葉」による設問1の空欄A補充の例は、下記のような文章です。

例:志望していた業界の企業から内定を得られなかったが諦めきれず内定を辞退したいと考えているが父親と相談ができておらず不安を感じている

こんな応答をする人、現実にはいませんよね。

「話し言葉」と「書き言葉」を、しっかりと書き分けることが必要です。

また、この例文のように、句読点を打たず、一気にまくしたてるような応答を書く受験生も珍しくありません。

例:志望していたIT業界の企業からは、内定が出なかったんですね…それはおつらいですよね…
そして、現在内定している会社は、営業だし、やっていける自信がないということで、内定を辞退し、IT企業への就活を再開したい気持ちがある…
けれど、内定企業はお父さんのご紹介ということもあって、お父さんに言い出せず、この先どうしたらよいか迷われていらっしゃるんですね。

分量は置いておいて、どちらが空欄Aを埋める文章として適切か、一目瞭然ですよね。

温かさ、傾聴感が違うことも、お分かり頂けるかと思います。

言いたいことは同じでも、文章表現が違えば、これだけ変わる。

「話す」のと同じく、「書く」ことも「言語コミュニケーション」スキルです。

設問2&設問3(2):「話し言葉」にしない。

逆に、設問2と設問3(2)は、「書き言葉」です。

「話し言葉」にしている場合、減点です。

「話し言葉」による設問3(2)の例

設問2や設問3(2)を解答するのに、「話し言葉」(口語)表現を用いている答案も少なくありません。

下記の例は、「話し言葉」を使って設問3(2)を書いているケースです。

例:相談者の働きたい気持ちは大事なので、まずは傾聴しながら色んな職業についてどう思ってるか聴く。

「書き言葉」で同様のことを述べるのであれば、以下のように記述すると、少なくとも試験官の心情は良いはずです。

例:相談者の働きたいという気持ちをしっかりと受容し、その想いを尊重しながら、積極的傾聴技法を用いて、様々な職業への興味について確認していく。

「読み手」にとって「理解しやすい」文章を書く。

「読み手にとって分かりやすい文章かどうか」を、常に考えて下さい。

例えば、日本語が、「主語」を省略することが多い言語であることはよく知られています。

しかし、「目的語」まで省略されると、何を言いたいのか、相手に伝わりません。

目的語のない文章

例:上司に相談できていない支援理解不足がある

何が言いたいのか、採点者に伝わるでしょうか。

採点者が、「受験生は何が言いたいのか」を考える試験ではありません。

きちんと「目的語」を書く。

例:【母の介護について】上司に相談することができておらず、職場から得られる支援の理解不足がある。

2つの例、どちらが「採点者に寄り添った」文章でしょうか。

論述試験は、「文章の書き方」を評価する試験ではないと言えば、それはそうです。

とは言え、読み手にとって「読みにくい文章」、「意図が伝わりにくい文章」では、読み手とのラポールが構築できません。

採点者にすっと理解される文章、言い換えれば、あれこれ考える必要のない、分かりやすい文章を書く。

これが、キャリ魂塾メソッドの基本であり、「寄り添い」です。