このエントリーでは、一般財団法人オールキャリアコンサルタントネットワーク(通称:ACCN)が会員募集を始めたことについてお伝えしています。

一般財団法人ACCNとは。

一般財団法人ACCNとは、キャリアコンサルタントの職能団体として設立された一般財団法人です。

2009年から活動しておりますキャリアコンサルティング技能士会を前身とし、キャリアコンサルタント登録制度の創設を経て全てのキャリアコンサルタントのための職能集団として組織された一般財団法人です。

出典:一般財団法人ACCNサイト

ACCNへの入会のメリット

ACCNへの入会のメリットは、下記のとおりです。

1.業務責任賠償保険への加入
2.講座、教材の割引購入
3.キャリコン同士の勉強会などの交流
4.その他

ではこちらを順番に解説していきます。

1.業務責任賠償保険への加入

業務責任賠償保険とは、キャリアコンサルタント業務に付随して発生した、損害賠償を保険で賄う制度です。

例えば、キャリアコンサルタントがクライエントの秘密を漏洩した場合(守秘義務違反)、法律違反であることはもちろんですが、被害者であるクライエントに慰謝料その他損害賠償を支払う必要が出てきます。

これを保険で賄うわけですね。

保険料は年会費4,000円に含まれており、月数百円と考えれば、非常にお安いですね。

これが最も大きなメリットと言えます。
(ただし、掛金が安いのですから、保障される金額も安くなるでしょう)

なお、責任賠償保険は、「業務に携わっているキャリアコンサルタント」にしか、必要ありません。

その「業務に携わっているキャリアコンサルタント」ですら、今まであまり入っていなかった。

これが全てを物語っていると言えます。

現在、技能士会に入っている方には業務責任賠償保険がありますが、その会員数2,900名です。

全キャリコンの1割にも達しません。

つまり、9割以上のキャリコンは、これまで業務責任賠償保険を必要としていなかったわけですね。

2.講座、教材の割引購入

現在キャリアコンサルティング協議会で開講している指導者講座などが割り引かれるものと思われます。

しかし、なぜか「キャリアコンサルティング協議会は、更新講習を行っていない」のです。

そう、実はこれまで私は協議会の講座をめっちゃ受講しているのですが、「更新ポイント」は貰えなかったのです。

なので、このACCNでも更新ポイントはつかないのではないか?と思っていたら、ハッキリと以下のように明言されました、

キャリアコンサルタント資格更新のための更新講習は実施いたしませんが、ACCN や支部での継続的な学びの場は作ってまいります。

引用:ACCN FAQ(12 月 7 日更新)

うーん、なんででしょうね。

協議会がやってしまうと、養成講座の収入が減るからか?と邪推しています。

ちなみにキャリ魂塾の講座は、知識講習の要件に合致しない(知識講習は厚労省指定の科目を網羅する必要がある)ため、例えば商工会議所講座などは更新講習にならないのです…(;_;)/~~~

受験対策講座はもちろん対象外ですしね。

さて、そうなると「多くの方にとって、メリットがあまりない」ということになってしまいますね。

3.キャリコン同士の勉強会

うーん、これも今更という感じが拭えません。

例えば、産業カウンセラー協会もGCDFも、JCDAも生産性本部も、みんな勉強会やってますよ。

キャリ魂塾も、毎月2,500円で勉強会などを開催しています。

また、交流会も講座もやっていますしね。

ACCNの設立ミーティングでも勉強会や講座の希望が多かったのですが、それ「更新講習」を期待してのことではないでしょうか。

例えばFP協会はFPの更新を支部ブロックなどの勉強会でもゲットできたんですよね。

そういう制度ならよかったのですが、キャリアコンサルタントは年に1回(申請期間1か月)だけ、厚労省が認定するのみというハードルの高さ。

はっきりいって、ACCNの独自性を打ち出せるとは思いませんし、今まで協議会がやっていた講座をACCNが行うなら、協議会の収入が減ることになります。

ただでさえ、技能検定受験者の減少で運営が厳しい(2級技能検定の受験票もなんかコストカットっぽいし)そうなのに、ACCNに色々移譲しちゃっていいのでしょうか。

また話がそれました。

4.その他

正直これは、期待でしかありませんが、試験CL役の仕事などはあるのではないでしょうか。

ただし、私のように受験対策指導を行っている場合は、当然応募できませんので、関係ありません。

逆に、試験CL役経験者が受験対策指導を行うことも制限されるでしょう。

結局どうする。

私は実はもうすでに申し込みました。

人柱です笑

というのは冗談で、私は情報収集のため、協議会の高額講座に申し込むことが多いので、ACCNがこれまで協議会が開催していた講座を、協議会に代わって開催するなら、一応メリットがあるからです。

それを除けば、当面はせいぜい技能士会からの移行2900人+数百人というところでしょう。

大多数のキャリアコンサルタントにとっては、目に見えるメリットが責任賠償保険だけですから。

とりあえず、しばらくは様子見でよいとは思いますが、ACCNがスーパーバイザー養成講座をやりそうな気もするなぁ。

まあ、何かを始めようという心意気に水を差すつもりはあまりありませんので、まずは応援したいところですね。