内観療法のポイント

キャリアコンサルタント学科試験対策として、内観療法の押さえておきたいポイントをまとめています。

内観療法のポイント
1.吉本伊信による、精神修養体験をもとに開発された心理療法である。
2.内観療法とは、

「悩みや問題の解決を目的として訪れたクライアントに対して、内観を経験し内観に精通した専門職が、内観による接近法によって、クライアントの全存在に対する配慮を持ちつつ、クライアントが人生の過程を振り返り、それを基に現在の生活に幸せを感じて歩むことを援助すること」

(真栄城2005を一部改変)
3.内観療法のプロセスは、【導入・模索期】【始動・抵抗期】【洞察・展開期)【定着・終結期】の4つ。
4.学習のポイント:内観療法の「集中内観」と、森田療法の「絶対臥褥期」の違いは必ず押さえておくこと

キャリコン学科試験出題予想問題:内観療法

本エントリーを読み終えると、キャリコン学科試験で出題が予想される、下記のような内観療法の問題が解けます。

内観療法 予想問題 難易度:難
内観療法について述べた下記の選択肢から、正しいものがいくつあるか選べ。
1.内観療法では、絶対臥褥期として、「して貰ったこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」の3つを考える。
2.内観療法では、症状や問題行動等、クライエントが問題とすることを問題として扱わない(症状不問)ことが特徴である。
3.内観療法には、1週間集中的に行う「集中内観」と、日常的に行う「日常内観」がある。
4.内観療法の集中内観では、面接者(セラピスト)は、全身全霊でクライエントの話を聴くが、コメントは行わない。

内観療法療法の論点

予想問題が解けなかった方は、下記の論点をしっかりと押さえていきましょう。

吉本伊信

➡提唱者として、吉本伊信を押さえる。吉本伊信は肥料商を営む実家を手伝いながら、仏教の研究を行う中で「身調べ」を体験。この「身調べ」から宗教色を取り除いた方法論を確立し、内観と命名した。

内観療法の特徴

内観療法の特徴は、プロセスを4段階に分けることや、1週間集中的に行う「集中内観」などがある。
➡【導入・模索期】【始動・抵抗期】【洞察・展開期)【定着・終結期】の4つに分け、それぞれの過ごし方が指定されている点。

➡集中内観:1週間集中的に行われる。部屋の隅を屏風で仕切った半畳の空間に、自由な姿勢で座り、午前5時から午後9時まで1日16時間を外界と遮断された状況で過ごす。 内的作業として「して貰ったこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」の3つを考える。

内観療法のアプローチ・技法

アプローチ
➡症状不問:症状や問題行動等、クライエントが問題とすることを問題として扱わない。この点も、森田療法の「不問技法」と間違いやすいので要注意。

➡集中内観の期間中は、1日8回、3~5分程度、セラピストと面接をする。 セラピストは、全身全霊でクライエントの話を聴くが、コメントは行わない。

その他

繰り返しになるが、森田療法との違いを必ず押さえておくこと。

特に「集中内観」と「絶対臥褥期」の違いは頻出論点。

参考書籍

「公認心理師技法ガイド」編集主幹 下山晴彦 文光堂

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