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このエントリーでは、学科試験対策として、「学習」や「能力」についてのマイナー論点をご紹介しています。

経験学習モデルとは

自分が実際に経験した事柄から学びを得ることを「経験学習」と呼び、単に経験するだけでなく経験を次に活かすためのプロセスが重要であるとして、そのプロセスを理論化したものが「経験学習モデル」です。

経験学習理論は、デイビット・コルブによって提唱されました。コルブはレヴィンやピアジェなどの経験主義者らの研究を発展させ、この理論をまとめました。

(引用:BizHint:経験学習)

キャリアコンサルタントが知っておくべきアプローチのひとつに「行動的アプローチ」があります。

この行動的アプローチは、「学習理論」に基づくアプローチです。

キャリアコンサルタント試験というよりも、心理学の世界において、この「学習理論」から広がった多くの理論が非常に大きな支持を得ており、その最も有名なアプローチのひとつが「認知『行動』療法」ということになります。

ちなみに学習とは、経験の結果生じる、比較的永続的な行動の変化・変容を言い、主に「外的な刺激-強化」によってヒトが発達していくという見方をします。

コルブの「経験学習モデル」

コルブ(Kolb,D.A)の「経験学習モデル」 とは、下記のように説明されます。

人は実際の経験を通し、それを省察することでより深く学べるという考え方を、人材育成の領域では「経験学習」と呼びます。
組織行動学者のデービッド・コルブはこうした学びを、体系化・汎用化された知識を受動的に習い覚える知識付与型の学習やトレーニングと区別し、「経験→省察→概念化→実践」という4段階の学習サイクルから成る「経験学習モデル」理論として提唱しています。

引用:コトバンク

キャリアコンサルタント試験で抑えておきたい論点としては

・具体的経験
・内省的観察
・抽象的概念化
・能動的実験

の4要素による循環的モデルを押さえておきたいところです。

なお、キャリアコンサルティング協議会では、『「経験→省察→概念化→実践」という4段階の学習サイクル』を上記のように表現している点に注意が必要です。

カッツの提唱した管理能力

カッツは、管理者に必要とされる管理能力を提唱しました。

それは

テクニカル・スキル
➡業務遂行能力や業務知識
ヒューマン・スキル
➡対人関係能力(コミュニケーション力や、交渉力、調整力)
コンセプチュアル・スキル
➡概念化能力

特に、概念化能力は経営者層に必要とされる、「物事を概念化して捉えたり、抽象的に物事を考えたりする能力」とされます。

経営・管理者層にとっては、「具体的」に落とし込むよりも「抽象化」する力の方が重要になってくるんですね。

例えば「美味しいご飯の炊き方」が分かり、実際にできることは、職人的な能力であり技術(スキル)です。

それに対して、経営者が考えるのは

「日本全国に美味しいご飯が炊ける人が減っている➡日本の食をどう守るか」

こんな感じに「抽象化」するのが経営者ですよね。

なので、カッツは管理者の階層が上がることにより、テクニカル・スキルの重要性が相対的に下がり、コンセプチュアル・スキルとヒューマン・スキルの重要性が高まるとしています。

ユクルのリーダーシップ論

ユクル(Yukl.G.A.)は、リーダーシップ行動は下記の3つに分類されるとしています。

仕事
➡業務の円滑遂行に直接関連
関係
➡メンバーとの良好な人間関係維持
変革
➡与えられた業務を遂行するだけでなく、環境の変化に応じて柔軟に業務の在り方などを変える

リーダーシップ論については、ズバリ的中した下記のページも押さえておいてくださいね。