資格で理想のライフスタイルを実現する、キャリ魂塾のキャリ魂太郎です。
このエントリーでは、今後キャリコン学科試験に出題が予想される、精神疾患について解説しています。
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過去に出題された精神疾患等
過去に出題されたことのある精神疾患等は下記の通りです。
1.うつ病
2.強迫性障害
3.アルコール依存症
4.適応障害
5.双極性障害
6.パニック障害
7.解離性障害
8.統合失調症
しかし、キャリアコンサルタント学科試験では、2級学科試験で出題された論点も押さえておきたいため、もう少しだけ追記すると、
9.身体外傷後ストレス障害(PTSD)
10.メランコリー親和型性格
この10種の精神疾患等(メランコリー親和型性格は「性格」なので)が、基本的には押さえておきたい論点となります。
時間のない受験生が最も押さえておくべきは、うつ病
上記の10種の精神疾患等の中でも、特に押さえておきたいのは、うつ病です。
これは、「職場環境が原因で発症する可能性が高いから」です。
なので、うつ病だけが、過去11回のキャリアコンサルタント学科試験で、4度出題されています。
このように、全ての学習は「キャリアコンサルタントとして関与する可能性があるかどうか」で優先順位を付けていくようにして下さい。
うつ病はこれだけでOK
うつ病については、下記に記載した内容だけを押さえておけば十分です。
基本的には「4つの選択肢のうち、1つだけ正解(誤り)と分かればよい、または3つが正解(誤り)と分かればいい」からです。
うつ病とは
うつ病とは:脳のエネルギーが欠乏した状態であり、憂うつな気分や意欲(食欲、睡眠欲、性欲など)の低下等心理的症状が続き、身体的な自覚症状を伴う。
→仕事・家事・勉強など本来の社会的機能がうまく働かなくなり、また日常生活全般にも支障が生じる。
うつ病の種類と特徴
うつ病には、さまざまな分類の仕方があります。
① 症状の現れ方による分類
単極性うつ病:うつ状態だけが起こる
双極性うつ病:うつ状態と躁状態の両方が起こる
② 重症度による分類
軽症:仕事や日常生活、他人とのコミュニケーションに生じる障害はわずかで、周囲の人はあまり気がつかないことも多いレベル。
重症:仕事や日常生活、他人とのコミュニケーションが明らかに困難なレベル。
③ 割愛
④ 特徴的な病型による分類
メランコリー型:典型的なうつ病と言われる。仕事や責務、役割に過剰に適応といった経過をたどる。
・良いことがあっても一切気分が晴れない
・明らかな食欲不振や体重減少
・気分の落ち込みは決まって朝がいちばん悪い
・早朝(通常の2時間以上前)に目が覚める
・過度な罪悪感
非定型:良いことに対しては気分がよくなる
・食欲は過食傾向で体重増加
・過眠
・ひどい倦怠感
・他人からの批判に過敏
季節型:特定の季節にうつ病を発症し季節の移り変わりとともに回復傾向。日照時間との関係が示唆されている。
産後型:産後4週以内にうつ病を発症。
・ホルモンの変化
・分娩の疲労
・子育てに対する不安
・授乳などによる睡眠不足
※新型うつ病や現代型うつ病…専門家の用いる診断基準には存在せず、定義もない。
うつ病の原因
うつ病の原因は3つに分類されます。
環境要因:最もきっかけとなりやすい。家族や親しい人の死や離別、大切なものを失う(仕事や財産、健康なども含む)、人間関係のトラブル、家庭内のトラブル、職場や家庭での役割の変化(昇格、降格、結婚、妊娠など)などが要因。
性格傾向:義務感が強く、仕事熱心、完璧主義、几帳面、凝り性、常に他人への配慮を重視し関係を保とうとする性格
遺伝的要因:慢性的な身体疾患。
うつ病の前兆
下記の症状が2週間以上継続する状態はうつ病の前兆として重要です。
・楽しみや喜びを感じない
・何か良いことが起きても気分が晴れない
・趣味や好きなことが楽しめない
うつ病の治療3つの柱
うつ病が発症した場合、治療としては3つの柱があるとされます。
休養:何よりも不可欠。軽症であっても一時的に入院するのがよいことも。
薬物療法:セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質が有効に機能するようサポートする抗うつ剤が処方される。睡眠導入剤や抗不安薬(精神安定剤)などが併用されることも多い。「元気が回復してもすぐに薬は止めない」ことが大切。
精神療法(カウンセリング):うつ病は、休養と薬物療法のみでは治療できない。
→精神療法(カウンセリング)は再発予防という観点が中心。
うつ病が再燃・再発しないように、思考パターン・行動パターンを見直す。
→これが最近森田療法、内観療法が出題された理由とも考えられる。
うつ病の3つの期間
うつ病が発生した後は、3つの期間があるとされます。
急性期:休養
回復期:薬物療法
再発予防期:精神療法(カウンセリング)
その他、うつ病で注意しておくべき論点
その他、うつ病では下記の関連論点に注意が必要です。
現在不眠がある人は不眠のない人に比べ、3年以内にうつ病を発症するリスクが4倍になるなど、不眠とうつ病の関連性を示す研究報告が多い。
→だから、うつの前段階となる睡眠の論点が良く出題される。
国がキャリアコンサルタントに学んでほしいことを考える。
このように精神疾患等をとらえたとき、
・職場でもっとも発生する可能性が高い精神疾患は、うつ病である。
・うつ病は睡眠と関係が深い
・うつ病は重症化する前や回復傾向に入ると、精神療法やカウンセリングで考え方や行動を変えることで改善する。
・精神疾患等も職場で生じたものであれば労災の対象となる。
という知識が必要であることが分かります。
そのため、「睡眠指針」や、「ストレスチェック」「心の健康づくり指針」「うつ病」が問49.50での最重要論点になります。
※このエントリーは、「こころの耳 はたらく人のメンタルヘルス・ポータルサイト」のうつ病の項目を参考に作成を致しました。