資格で理想のライフスタイルを実現する、キャリ魂塾のキャリ魂太郎です。
このエントリーでは、蒼井優さんと山里亮太さんの結婚会見から、傾聴(自己一致・受容的態度・共感的理解)を考えていきます。
結婚会見から面接の在り方を考える
まさに電撃発表・会見といったところでしょうか。
私の嫁は、一気に目が覚めたそうです。
私はあまり芸能人のホレタハレタに関心がないもので、ああそうなんだ、といった感じで特に感想はないんですけども。
ただ、これも面談の事例として、非常に良い事例だと思ったので、今回取り上げさせていただきます。
自己一致
まず、自己一致を考えます。
男性として、いわゆる「イケメン」というカテゴリーには入りづらい山里さん(以下、「山ちゃん」とします)が、蒼井優さんを射止めた。
この結果に、もし悔しさやジェラシーを感じているならば、その悔しさやジェラシーをしっかりと受容することが必要です。
この「自分の気持ち」を受容し、「ああ、私はいま山ちゃんに嫉妬しているんだな、何か負けたような悔しさを感じながら、話を聴いているんだな」と認めるわけですね。
この「嫉妬」し「悔しい」と感じている自分が「ありのままの自分」ということになり、その自分を受容する姿勢が「自己一致」です。
たまに、誤解されている方もいますが、「相手を受容する」だけではなく、「聴き手自身が心理的に安定していて、ありのままの自分を受け入れている」ことが自己一致として大事なんですね。
「べ、別に羨ましくなんてねーよ」とか「蒼井優?別に好みじゃねーし」といった感じで、防衛的になったり、虚勢的にならない。
謙虚に、素直な姿勢で話を聴くためには、「ああ、今自分は嫉妬しているんだな」「羨ましいと感じているんだな」と自分を客観的に見ること、そしてその気持ちを受容することが必要なんです。
受容的態度
そのうえで、相手を受容します。
あんなにしずちゃんにひどいことをした山ちゃんの言うことなんて…
と考えるのではなく、しずちゃんが色々と二人のために骨を折るなんて、本当に山ちゃんは変わったんだな、相方にこんなにサポートされるなんて、蒼井さんも「しずちゃんがこんなに気遣いしてくれるなんて、山ちゃんは素晴らしい男性なんだわ」と思ったりしたんだろうな。
と、山ちゃんを受容します。
共感的理解
そして、共感的に理解します。
「魔性の女」発言もありましたよね。
「こういう女性と付き合うことをどう考えるか」という質問には、「あなたでは蒼井さんに不釣り合いだから、いずれ…」という思いが感じられます。
これが、質問者の「準拠枠」です。
そういった質問をするのは、「芸能記者」という立場だから。
一般的な関心事を、視聴者を代弁して聴くという仕事でもあるわけです。
確かに失礼なんですが、それを聴いてほしい人もいると考えると、自らの仕事理解ができている人と言える部分はあると思います。
さておき、支援者であれば当然そういった準拠枠ではなく、共感的に理解することが必要です。
「なるほど、冷蔵庫をすぐ閉めない男性って、地味にイラっとしますよね」
とか。
「なるほど、金銭感覚が似ているって確かに重要ですよね」
これらは蒼井さんサイドへの共感的理解ですが、こんな感じで、共感的に伝え返していくのが、支援者の場合の話の進め方となります。
そうそう、たまに「なるほど」を使わない、という指導をする方もいらっしゃると伺いますが、キャリ魂塾ではそのような本質とは何の関係もないことを、テクニックのように指導することはありません。(ただ「なるほどですね」は若干イラっとする方が多いことは事実ですね)
伝え返しの効果も相談者との関係性で変わる
少し蛇足ではありますが、いわゆる「伝え返し(オウム返し)」も、少し言葉を変えるだけで、相談者に与える影響が変わります。
例えば、結婚会見で「僕は一緒にいてそれは違うと分かっているので、一切心配はしていません。」という言葉が出ました。
もしこれが面接の場であったとして、こんな伝え返しはどうでしょうか。
A「彼女は、あなたにだけは違う顔を見せてくれているので、心配していないんですね」
B「彼女は、あなたにだけは違う顔を見せてくれていると思っているので、心配していないんですね」
同じような趣旨でも、
Aは「違うということ」を事実として受け止めた。
Bは「違うと『思っている』こと」を事実としており、言外に「その考えが誤りである可能性」を示唆している。
このように、違いがあります。
そして、Bのような伝え返しでは、ラポールが壊れる可能性があります。
ただ、これが「結婚しようかどうか迷っての相談」であればどうでしょう。
自分が「思っていることが誤りである」かもしれないと内省するキッカケになる可能性もあります。
ラポールがどの程度できているのか、そして相談者の現在の気持ちといった、支援者と相談者の関係性を見極めた上で投げかける限り、A,Bどちらも正解となり得るため、一概にBが間違いとは言えないということなります。
もちろん、不用意にBのような伝え返しをすることが、ラポールを壊す可能性があることは間違いありません。
なのでこれを「対決」と言い、より高いラポールが必要となるわけですね。