さくらももこと小論文模試

高校入試や大学入試で小論文を書いた方もいるかもしれません。

私は、高校入試で書いた記憶があります。

あれ、いったいどんな採点基準なんでしょうか。

全く分かりませんよね。

ちなみに、故さくらももこさんは、高校時代に受験した小論文模試で、採点者に「現代の清少納言」とまで激賞されており、大きな自信になったことを述べていました。

それまで彼女は「他人に褒められる」という経験がさほどなかったそうです。

↓ネットを探したら、該当のページがありましたのでご紹介。


©さくらももこ 集英社

小学校から高校まで、作文を書く時間はたくさんあったでしょうから、シビアに言い換えると「高校まで含めて、彼女の周りの教員は誰も彼女の才能を見抜けなかった」ということになります。

才能を見抜くのもまた才能なんですね。

そう考えると小論文試験に「模範解答」がないのは、ある意味では仕方がないのかもしれません。

模範解答に沿った採点をするのであれば、さくらももこを「現代の清少納言」と評価することはできないでしょう。

小論文試験とは、「採点者の評価能力に対する絶対的な信頼」が必要な試験ということになります。
(なので、小論文試験では「出題テーマにおける(その大学の)専門分野の教員が採点する」のが一般的だと思います。)

論述試験では、「現代の清少納言」を評価できない。

小論文試験に対して、論述試験では「現代の清少納言」という評価・採点は生まれません。

それは「文字数制限がキツい」からです。

100文字や200文字という制限の中では、現代の清少納言もその能力を発揮できないんですね。

なので現代の清少納言も、私も、あなたも、同じ解答が書けることになります。

この「同じ解答」とは・・?

それが「キーワード」に基づく解答です。

論述試験はカウンセリングの試験ではなく「国語」の試験。

論述試験は、「カウンセリング」の試験ではありません。

私たちが、小学校から何度も経験してきた「国語」の試験です。

国語の時間を思い出してみて下さい。

「作者の主張を100文字で要約せよ」と言われたら?

先生は、必ずキーワード採点をします。

つまり「キーワード採点」が論述採点の基本です。

あなたが仮に「現代のロジャーズ」であっても、その才能は「論述試験」では発揮できないんです。

そして「国語の試験」だからこそ、私は5回連続で論述A評価を取っているわけですね。

ただし、キーワードを詰め込んでも不合格になる可能性はあります。

だって、私たちは「言葉の専門家」だから。