※キャリ魂塾では、日本キャリア開発協会(JCDA)の実施するキャリアコンサルタント試験は検討対象としておりません。




問1解答例

相談者は役員秘書だったが、多忙で残業も多いこともあり結婚を機に退職、現在専業主婦。半年前から不妊治療を始めたが金銭的負担から「仕事をした方が」と思うものの、正社員以外の働き方の知識不足や、治療との両立の他、子どもができるか分からない等の不安がある。(124文字)

※本解答例は3月7日現時点のものであり、随時改定を行います。
※0.3mmクルトガアドバンスであれば、十分記載可能です。

相談の概要の重要ポイント

相談の概要において重要なことは、基本的には下記の2点です。

1.引継ぎ者から見て、相談者の来所経緯が分かりやすくまとまっている。

2.後の保管・分類などに際して、重要なポイントが記載されている。

端的に言えば、「国語力」として「要約力」が問われるのが、問1です。

論述試験でやってはいけない解答方法

論述試験でやってはいけない解答方法は、「自分に置き換えるなどして、相談者の気持ちを推測する」ことです。

よく、現代文の試験で「このときの作者の気持ちとを述べよ」という出題があります。

この出題に対する「ネタ」として有名なのが「作者が父親だったので、このときの作者の気持ちを聴いたら『締め切りに追われて焦っていた』だった」というものですね。

この「ネタ」を真に受けてしまうと、「読者の受け取り方次第だから、正解はない!」「作者の気持ちなんて分からない!」なんてことを考えてしまいます。

国語の試験とは「問題文として提示された文章の中から、キーワードに基づいて推測される解答を述べる」ものであり、個々人が自由に推測して答えるものではありません。

これは、キャリコン論述試験でも全く同じです。

「文中に現れた表現」から「推測する」のであり、「受験生は自由に考えて思うところを記述する」のではありません。

論述試験は現代文の試験

繰り返しになりますが、キャリ魂塾の論述試験対策講座でお伝えしていることは、「キャリコン論述試験は、現代文(国語)の試験である」ということです。

逐語のキーワードから、「問題」を捉える。

このときの「キーワード」が問3の「根拠」です。

決して、「あたかも目の前にクライエントがいるように想像して答える」のではありません。

例えば今回の出題内容からは、「配偶者と相談できていない」のかどうかは、この段階では不明です。

そこまでは「読み取れない」ため、『ただちに』「問題」と考えるのは早計となります(なので、表現を注意する必要があります)。

人は「他人の心のうちなど分からない」。

これを正しく理解することが、「自らの能力をわきまえる」という職業倫理でもあります。

キーワード(言葉)とは、心という海に浮かんだ氷山の一角

だから言葉というやつは、心という海に浮かんだ氷山みたいなものじゃないかな。海面から出ている部分はわずかだけど、それによって海面下に存在する大きなものを知覚したり感じとったりすることができる。

-ヤン・ウェンリー

なにより、個々人が、自由に想像して答えて良いのでは、採点者によって付ける点数も変わるため、試験になりません。

目の前にある「逐語」を読み、キーワードをチェックする。

そして「知識」と紐づける。

これが「キャリ魂塾メソッド」です。

学科と実技をリンクさせ、様々な引出しを持っておく

例えば、第16回論述試験では「くるみん」「えるぼし」といった、女性が働きやすい企業の情報等が提供されたら、また「行政の支援」の情報が提供されれば、あなたがクライエントの立場ならどうでしょうか?(もちろんその前提としての傾聴によるラポール強化は当然です)

「不妊治療の女性」「働き方に不安」ときたら「くるみん」「えるぼし」がぱっと浮かぶようにしておく。

これが「試験」で出来れば、当然「実務」でも役立ちますよね。

自らの引き出しを増やす。

これがキャリ魂塾が強調している、「コンサルティング(傾聴に基づく情報提供・提案)」であり、学科と実技のリンクです。

ムリに気持ちを切り替えようとせず、「いま、ここ」で臨む

今日からは、学科・論述の結果が気になることが普通だと思います。

ただ、逆張りではないのですが、キャリ魂塾では、ムリに気持ちを切り替える必要はないと考えています。

今日の結果にやきもきしながら、面接試験を受験するのも、貴重な経験です。

ムリに気持ちを切り替えても、良い結果に繋がるとは限りません。ありのままの「いま、ここ」で臨めばいい。

これも、キャリ魂塾メソッドです。