スティーブ・ジョブズの言葉を考える

スティーブ・ジョブズはこんなことを言いました。

「もし今日が人生最後の日なら、自分は何をするだろうか?」ということを、毎朝、鏡に映る自分に問いかける。

ご存じの方も多いと思います。この言葉は、スティーブ・ジョブズのように「社会を変えたい」「自分には何か使命がある」と考える方や、企業家(社会起業家)には響くのかもしれません。

しかし、私のような凡人には、とってもナンセンスに感じるんですよね。

今日が「人生最後の日」なら、誰が資格試験の勉強なんてするでしょうか。試験日まで生きていないことが分かり切っているのに。

今日が人生最後の日。そんな日に「受験できない資格試験の勉強」をする意味なんて、それこそないですよね。

家族との時間を大切にする方を、普通は誰だって選ぶはずです。

今日とは言わずとも、1年後に死ぬと分かっているなら「やりたいこと」をすればいいでしょう。

しかし10年後に死ぬならどうでしょうか?

10年間、「やりたいこと」だけしていたら、それこそ「アリとキリギリス」のキリギリスです。

10年後に死ぬなら、「やりたいこと」よりも「やるべきこと」を考える必要があります。

先ほどの資格試験の例で言えば、合格するのに3年かかったとしても、あと7年残っています。

モチベーションを維持するのは難しいかもしれませんが、やるだけの意味はあるはずです。

なので、私にはスティーブ・ジョブズはイマイチ響きません。

23年目もどうぞよろしくお願いいたします。

今日5月1日は、私が独立開業した日。あっという間に22年経ちました。

今日が「人生最後の日」と考えていたら、凡人の私には、22年間継続することは到底できなかったと思います。

今日が人生最後の日なら、せいぜい美味しいものを食べ歩いて、酔っ払って寝るでしょう笑(そういう「意識の低い」人間です。はい)

人生は、「今日が最後の日」ではない。

だから、「これから」を考えられるんです。

ということで、22年間のご厚情、誠に有り難うございました。23年目もどうぞよろしくお願いいたします。