このエントリーでは、キャリアコンサルタント試験に合格した後に学習すべき資格について検討しています。

キャリアコンサルティング技能士よりも、他の資格を検討する理由

一般的には、キャリアコンサルタント試験合格後は、2級キャリアコンサルティング技能士、という方が多いと思うのですが、実際問題としては、あまりお勧めしていません。

2級キャリアコンサルティング技能士をあまり推せない理由

2級技能士推しではない理由としては、下記のとおりです。

・そもそもキャリアコンサルタント試験に合格しただけでは「熟練」を受験するレベルではない。
・コスパがあまりよくない。
・学科に関しては、2級の方が簡単であり、スキルアップというよりも「維持」である。
・評価基準があいまいであり、努力が報われるとは限らない。

やはり「努力が適正に評価され、報われる」試験のほうが、「自己効力感」や「課題アプローチスキル」の観点からもおススメです。

ということで、2級技能士を除けば、下記の資格・検定が有力候補になります。

準公的なもの

・メンタルヘルス・マネジメント検定
・年金アドバイザー
・心理学検定
・販売士
・産業カウンセラー

準公的ではないもの

・コーチング
・NLP
・ファシリテーション
・アサーション・トレーニング
・アンガー・マネジメント

この対人援助業界では、意外と民間資格の人気が高く、公的・準公的な資格・検定以外の民間資格を取られている方が多いのも特徴と言えるのではないでしょうか。

国家資格・技能検定

また、国家資格や技能検定の場合、いわゆる(工業的技能検定を除けば)一般的な社会人が取得を目指せるのは

・ファイナンシャル・プランニング技能検定
・宅建士
・マンション管理士
・管理業務主任者
・海事代理士
・行政書士
・社労士
・中小企業診断士

このあたりということになります。

私が士業系をベースにキャリアコンサルタント業界に参入したこともあり、士業系の方が細かくなるのはご容赦ください笑

キャリアコンサルタントは多様な分野の知識を活用出来る資格ですので、どのような資格を取っても相乗効果があるのが良いところですね。

公認心理師受験資格審査の厳格化によるEAP参入の難化

キャリアコンサルティングの実務経験ではなく、「心理カウンセリング」の実務経験が5年以上あるのであれば、公認心理師を目指すのがおススメです。

ただ、公認心理師は昨年受験資格について、試験センターの不手際があり、受験資格判定がかなり詳細に設定されました。

結果として、社労士や中小企業診断士として独立されていた方の多くが受験できないことになり、EAPを考えていた社労士や中小企業診断士には大ダメージの改定となっています。

社労士、中小企業診断士、税理士などの士業が心理系、EAP業務に参入するハードルは非常に高くなっており、現状では、産業カウンセラー等の民間資格を取得しなければ、効果的な訴求が難しくなっています。

しかし、産業カウンセラーはキャリアコンサルタントよりも、さらに傾聴を重視しており、実務的な有用性には疑問を感じる部分も少なくありません。

そういうわけで、産業カウンセラーと比較検討ができるような「産業分野の心理資格」が必要だと思っており、その講座を考えていたりします。

基本的な認知行動療法、マインドフルネスなどを学習内容に取り入れることで、産業カウンセラーとは方向性の違う産業分野の対人援助心理資格ができないかなと思っています。