このエントリーでは、国家資格キャリアコンサルタント面接ロールプレイ試験(以下全て、キャリアコンサルティング協議会を試験機関とします)での出題事例として、個人事業主の出題傾向について解説しています。
面接出題傾向:個人事業主を相談者とする事例出題が増加

最近の面接ロールプレイ試験の出題傾向が知りたいのですが…

最近の面接試験の出題傾向ですね。最近特に、個人事業主(※ここでは一人法人等の小規模法人を含みます)の相談事例が増えてきています。出題実績としては、第15.16.17回と出題が続きました。

そうなんですね。どんな相談なんですか?

相談内容としては、
①個人事業主を目指す(独立起業)
②個人事業主として立ち行かなくなってきている
③個人事業主にならないかと言われた(又はその逆に、個人事業主から労働者にならないかと言われた)
といったケースですね。

労働法だけではなく、独立起業の法律知識も必要になるのでしょうか?

こういったケースでは、私のように行政書士として、起業支援の知識が役に立つように思われるかもしれません。
実際に、例えば会社法上の利益相反に当たる場合など、行政書士実務の知識が役立つこともあります。
しかし、ほとんどの場合、「なぜ悩んでいるのか」にフォーカスすることの方が大切です。

と言いますと…?

例えば、「コロナで仕事が無くなった」なら、いつまでも個人事業主をしている場合ではないはずです。

確かに…

コロナの収束がまだまだ先になる以上、預金は日々食いつぶされていくだけ。
にもかかわらず、「個人事業主を止めようかどうか迷っている」。
「コンサルタント」としてなら、もはや「迷い」の段階ではないと苦言を呈する状況です。
本人は、はっきりと「(コロナで)仕事が『無くなった』」と言っているのですから。

そうすると、こういったケースでは、就職支援になるような情報提供をするんでしょうか?

そうですね。大きな流れとしてはそうなります。

大きな…小さな流れとしては違うんですか?

そうですね。このままではジリ貧で、いつかは自己破産、生活保護になるかもしれないのに、その危機感がない。
これが「本当の問題」であり「自己理解・状況理解不足」であったりします。

ふむふむ…

とは言うものの、クライエントからすれば、
「この年齢では、雇ってもらえないだろう」
「今更他人の下で働きたくない」
「一時は年収1千万円以上だったのに」
という気持ちがあって、なかなか動けないでいるんですね。
この気持ちをしっかりと聴くことが求められるのが、この試験です。

しっかり聴いたら、仕事が無いということを受け入れて、就職活動に向かってくれるんでしょうか…

となればいいのですが、大抵は「デモデモダッテ」でイライラさせられることの方が多いですよね笑
だけど、この「イライラ」こそが「他人をコントロールしようとしている自分」です。

なるほど…

キャリ魂塾では、クライエントに100%集中するとは言いません。クライエントに100%集中するのではなく、この「イライラしている自分」にも目を向けて、しっかりと話を聴いてくださいね

難しいけど、頑張ります!