今回のエントリーは、キャリ魂塾メルマガをちょっと加筆。

あなたが受講された養成講習で、「ミラーリング」や「ペーシング」をどのように学んだのか、また学んでいないのか、分かりませんが、(私の出身養成講座では「ペース合わせ」という名称でした)これは「息を合わせる」ことに始まる「ラポール構築技法」です。

つまり「同じことをする」。

もちろん、バレバレではいけませんけど。

「言い換え」技法を封印する理由

「言い換え」技法は、逐語などに起こすと、意識してかせずか、意外と使っている人が多い技法です。

(無意識なら、それは単なる「クセ」と言ってもいいかもしれませんが…)

あなたは、なぜ「ミラーリング」や「ペーシング」を行うのか、考えたことがありますか?

もっと具体的に言えば、なぜ「ミラーリング」や「ペーシング」が「ラポール構築」に効果があると考えられているのか。

それは、LUB(リーストアッパーバウンド)という理論を用いて説明することがあります。

LUB(リーストアッパーバウンド)理論

LUBとは、抽象度を上げる、簡単に言えば共通点を作るということです。

共通点を作る。

つまり、「同じだ」と思うからこそ、「安心・信頼」が生まれるという理屈です。

例えば、私は「テニス」が好き。

あなたは、「水泳」が好きだとしますよね。

これでは「違い」になってしまいます。

だから「同じ」にするために、その一つ上の概念に「抽象化」する。

こういう場合、「身体を動かすことが好き」「スポーツが好き」という感じ。

ちなみに、LUBは別に学者先生がこうだ、と定義が広まっているものではありません。

ググっても人によって説明が違いますし、キャリアコンサルタント学科試験にも、まず99.9%出題されませんから、この程度で。

(多分、苫米地英人氏が最初に言ったと思いますが…苫米地氏を一般的な研究者として見るのは少々難しいですね。)

ラポールは「同じ」が基本

LUBだ抽象化だ、それは何が言いたいか。

ラポールとは、「同じ」が基本だということです(もちろん、「プロ」としてのラポールもありますが)。

あなたが女性としましょう。

私は男性ですから、、それは「違い」であり「壁」になってしまう。

これは、面接の場でも同じです。

「そういう時、イラっとしてしまって」

これをわざわざ

「そういう時が、嫌なんですね」

と「言い換える」必要はないんですね。

「言い換え」は「違い」を生んでしまうから。

そうではなく

「たしかに、イラっとしてしまいますよね」

と答えることで、「同じ」になるわけです。

あなたが、コートジボワールに1人でいるとしましょう。

どこからか日本語が聞こえてきたら、その話声の聞こえる方に行って、話しかけたくなると思いませんか?

これは「同じ」言語という安心感、つまりラポールが生じているからです。

基本は「同じ」を増やす。

これがラポールの原則です。

そして、「言い換え」技法は、「違い」を作ってしまうリスクが高いんですね。

なので、キャリ魂塾の面接対策講座でロープレを行う場合は、「言い換え」は封印して下さい。