このエントリーは、キャリ魂塾メルマガの配信記事から、ピックアップしてご紹介しています。

おはようございます。

「暗いエント」を「明るいエント」に。
資格で理想のキャリアを描くキャリ魂太郎です。

昨日は、キャリ魂塾大学キャリセングループのZOOMミーティング。

私の甥の就活スケジュールや活用したサポートについて解説したり、大学キャリセンでの事例を想定した10分のロールプレイを思いついたので、それをしていただいたり。

ロープレは思い付きでやってみましたが、個人的には凄く良かったと感じるので、今後もやっていこうと思います。

このロープレの何が良かったか…それは、私自身も「真意」を考える訓練になったから。

人事の「問いかけ」の真意とは?

例えばESに「今日の朝食は何を食べましたか。200文字以内で書きなさい」とある。

この設問で、人事は何を知りたいのでしょうか。

「今朝の朝食は、ごはん、納豆、卵、メザシです。」

この「事実」を知りたい?

日本語としては、ひとつも間違っていないけれど、コミュニケーションとしては、0点になってしまう。

さらに、これでは22文字です。

なぜ人事は「200文字」と指定したのか。
人事は、なぜ「朝食を知りたい」のか。
朝食から、応募者の何を浮かび上がらせようとしているのか。
人事は、「何を求めて『朝食』を問いかけた」のか。

バランスのいい食事なら、なぜバランスのいい食事を取るのか。
「今朝は食べていません」なら、なぜ食べなかったのか。

人事の「問いかけ」の真意を汲むことができ、さらに200文字以内で自らのスキルや朝食への想い・姿勢などをを相手に伝える能力があるのか。

このような「応募者の人物像」を詳しく知りたいはず。

逆に言えば、発達障害を抱えた応募者には、これが理解できないことがあったりします。

「今朝の朝食を200文字で?200文字も要らないよ。『牛乳、コーンフレークです。』と」

日本語講座ならこれでいいのかもしれませんが、残念ながら、就職試験なら、これでは就職できませんよね。

人事は「真意を汲めない人」を振り落とそうとしているんですから。

じゃあ、発達障害を抱えた人をどう支援すれば就職に結びつくのか?これも考えなくてはいけませんよね。

今の10代は、真意を汲み取れるのか?

昨日、ネットでこんな情報を見かけました。

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今の10代のガチ。

・何かを調べるするときはまずインスタ、次にYouTube。Google検索は使わない

・ゲームはYouTubeで実況見る。自分で遊んだことない

・映画や小説はYouTubeでまとめ動画見る。自分では見ない

・漫画はスマホで見る。小さいコマや台詞は見えないから飛ばす

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映画を倍速で見る人が増えていることがニュースになっていました。

速読、速聴に続く、速鑑(賞)といったところでしょうか。

いわゆる少年マンガって、無茶苦茶な方法で敵を倒しますよね。

ボスキャラがは時間停止能力があり、無敵。こんなの主人公はどうやって倒すんだ…
からの~

お前も時間止めるんかーい。

それできたら、何でもありですやん。そういうのって、楽しみになりません。考えるだけムダなんです。だからサクサクページを眺めていくだけになってしまうんですね。

「美味しんぼ」の「問い」は真意を汲むトレーニング

私は若者の真逆で、昨日もトータルで2時間以上、「美味しんぼ」を読んでしまいました笑


(出典:「美味しんぼ」©雁屋哲 花咲アキラ 小学館)

海原雄山は、栗田さんに「コンペイトウの作り方を説明できれば、力を貸してやる」と伝えました。

栗田さんと山岡さん以外、ほとんどの登場人物は、こう言います。

「そんなの簡単だ。製造元に聞けばいい」

それが正解なら、海原雄山だって自分で調べますよね。

「製造元に聞けばわかることを、なぜ問いかけるのか。海原雄山の『真意』は何か」。これを栗田さんや山岡さんと一緒に考えてみる。

だから私は今の10代の若者とは全く逆。速読ではなく、遅読も遅読。ページをめくらない。

特に、美味しんぼでの「問いかけ」は、料理なんてしない私でも楽しめます。


(出典:「美味しんぼ」©雁屋哲 花咲アキラ 小学館)

え・・・改めて言われると・・・考えてみれば、カレー粉を発明したのはイギリスだから、インドには「カレー粉」なんてものはない。そうすると、「ガラム・マサラ」がヒントになる・・?

(出典:「美味しんぼ」©雁屋哲 花咲アキラ 小学館)

え・・・なんだったっけ・・・

そのほか、イカ料理の話が出てくれば、自分なら「いしり」(イカの魚醤)を使ってみるのを考える。「うちもの」が「落雁」を指すことを知ったり、実家にいた頃、よく食卓に上った「ナマ節の煮つけ」が関西の郷土料理として紹介されていたり、飽きませんね。

しかし、昨日もお伝えしたように「美味しんぼ」にもよくない点は多々あります。作品自体も古いのでセクハラ上等、パワハラ上等ですし、作者の主張がちょっと合わない部分もあります。

例えば「家族揃って楽しく過ごす(団らん)時間こそ、人生で一番価値がある」。これが「美味しんぼ」で度々語られるテーマの一つです。

少なくとも作中表現に限れば、ひとり親家庭、毒親から逃れた搾取子、おひとり様の幸せは、残念ですが作者にとって理解の外にあるようです。

ただ、そういった点を差し引いても、名作であることは間違いありません。さすがは累計発行部数1億3000万部です。

バブル華やかなりし頃の日本企業の考え方やジェンダー的な考え方の変遷など、非常に多くのことを学べますね。

新しい発見は「成長」である。

美味しんぼは、1983年に連載が開始され、私が中学生の頃には既に人気漫画でした。

今の若者が、今の流行マンガをスマホでシュッシュと眺め、「消費」しているのなら、20年後、30年後にまた読みたいな、と思い出せる作品には出会えないのでは…老婆心ながら心配ではあります。

マンガに限りませんが、あなたが20年前に好きだった本、もう一度読んでみると、新しい発見があるかもしれませんし、それこそが「成長」の証ですよね。

ということで、わが心のバトラー、ウォルター・クム・ドルネーズの名言を。

(出典:「ヘルシング」©平野耕太 少年画報社)