資格で理想のライフスタイルを実現する、キャリ魂塾のキャリ魂太郎です。

このエントリーでは、これからのキャリアコンサルタントに必要なスキルについて、検討しています。

今後のキャリアコンサルタントはどうなるか

まず、今後のキャリアコンサルタント(制度)についてですが、個人的には非常に難しい状況になってくると思います。

その理由としては、下記の課題があるからです。

社内キャリアコンサルタントの課題

まず、社内キャリアコンサルタントの課題です。

・多重関係の問題が全く解決していない。
・大企業に端を発したリストラにより、面談情報漏洩への懸念が生じている。
・産業カウンセラー、公認心理師とキャリアコンサルタントの違い、線引きの理解が難しい。
・不景気局面では、社内キャリアコンサルタント導入の余裕がない。

社外キャリアコンサルタントの課題

次に、社外(独立)キャリアコンサルタントの課題です。

・面談偏重で、明確なメリットが見えづらい。
・情報の複雑化・多様化に対応しきれていない。
・社内キャリアコンサルタントと同様、産業カウンセラーや公認心理師との線引きの理解が難しい。
・社内キャリアコンサルタントと同様、不景気局面での導入が難しい。

こういった課題については、残念ながら、協議会、ACCN、JCDAともに内向きの活動に終始しており、手を出していない感があります。

一部のキャリアコンサルタント有志が、対外向け活動や新領域活動に取り組んでいますが、やはり、組織としての支援を行って欲しいと強く感じます。

今後の景気と労働市場

アメリカ、中国、韓国と、世界的な景気後退局面の様相が強くなってきました。

日本も、株価が20,000円を割れるところまで迫ってきています。

更に日本は、この状況で消費税の増税という、悪手を打ちます。

老後資金は年金以外に2,000万円ということですから、財布の紐が固くなるのは必至であり、景気への悪影響は甚大です。

また、ずっと人手不足が叫ばれていましたが、企業経営者は何も手をこまねいているわけではありません。

当然、人が少なくてもやれるように組織変革や事業見直しを行うわけですから、人手不足は景気後退とともに解消していくことが予想されます。

そうなると、非自発的離職が増えることになります。

今後のキャリアコンサルタントが身に付けるべきスキル

こういった状況を鑑みると、キャリアコンサルタントが身に付けるべきスキルは、ズバリ…

「給付」についての知識、ではないでしょうか。

つまり、「お金を貰える」知識であり、「払うべきお金が免除される知識」です。

例えば、

・雇用保険(職業訓練・失業時給付)の知識
・定年後、特に年金を得ながら働く場合の年金給付に関する知識
・労災給付に関する知識
・学費や生活費の援助、税その他の軽減についての知識
・生活保護の知識

特に非自発的離職の場合、こういった「給付」系の知識がなければキャリアコンサルティングが有効に機能しづらくなります。

正しい判断は、正しい情報と正しい分析の上に、はじめて成立する。

ヤン・ウェンリー

この言葉のとおり、傾聴によって相談者が自分の気持ちに気づき、そして行った判断が、「正しくなければ意味がない」。

キャリアコンサルタントの専門家としての価値は、「相談者の行動変容に、どれだけ資することができたか」であり、同時に「その判断が正しかったと思ってもらえることであると思います。

また、傾聴により、相談者が本当の気持ちに気づいても、「先立つものが無ければ動けない」のです。

そして、今のキャリアコンサルタント養成講習は、制度・法律などにはあまり踏み込まず、「そういった点は、自分で調べましょうorリファーしますor一緒に調べましょう」といった支援になっています。

しかし、行動変容に気持ちが傾いた、そのタイミングで必要となる「正確な情報」を「専門家としての分析」とともに提示することによって、行動変容を支援することができるのではないでしょうか。

そんなわけで、私は雇用保険と年金の勉強を再開しています。

私の場合、心理の勉強をしばらくすると、法律の勉強がしたくなるのかもしれません笑

そして、キャリ魂塾共進会では、雇用保険アドバイザー(仮称)の研究会を立ち上げました。

本当に、東京オリンピック後の労働市場動向もどうなることか…今後の労働市場動向からは目が離せませんね。