資格で理想のライフスタイルを実現する、キャリ魂塾のキャリ魂太郎です。
このエントリーでは、ブロンフェンブレナーの「生態学的システム理論」から女性のキャリア選択を解説しています。
Contents
昭和の女性のライフスタイル(キャリア選択)
昨日、昭和~平成中期までの女性のライフスタイルについて、少し話をする機会がありました。
大雑把に言えばこんな感じ。
20歳(短大)や22歳(4大)を卒業し、就職。
そして、5年くらい働いて「社内結婚」し、「退職」する。
仲人は上司。
実際には何割くらいがそうだったのか、それは分かりません。
しかし、そういう「レール」があった。
この事実を否定する人は少ないでしょう。
しかし、この「レール」自体が、「自律」と真逆の概念であることは、キャリコン受験生や合格者のあなたには、もうお分かりですよね。
「レール」つまり「価値観」を女性に「押し付けてきた」のが昭和・平成の日本社会です。
もちろん、女性が専業主婦を希望するケースもあります。
しかしそれは「自律的」に判断した結果とは限らない。
地域的な価値観
社内的な価値観
その他、例えば親(家庭)がそうだった。
これが(大雑把に言えば)ブロンフェンブレナーの「生態学的システム理論」で説明されている「システム」ですね。
昭和の女性ライフスタイルのリスクと終身雇用
この女性のライフスタイルがいかにリスキーか。
それは、男女を逆にすれば分かります。
女性が男性に
「私があなたを養うから、あなたは専業主夫になって」
と言われて、YESと言えるでしょうか。
20年後、もし離婚したら、そこから就活をする…できますか?
ちなみに、日本の夫婦の離婚率は約35%と言われます。
離婚以外にも、例えば20年後、もし一家の大黒柱である妻が、病気になったら?
そう考えると女性から
「主夫になって家庭を支えて」
と言われても、YESと言いづらいですよね。
それなのに、男性から女性に対しては、その選択に「YES」と言わせてきたのが昭和・平成の価値観です。
誤解のないように言っておきますが、これはただの「事実」です。
私がリベラルとか保守とかそういった「主張」ではなく、単なる「事実」なんですね。
普通に考えて下さい。
「職業」を失う。
「収入」を配偶者だけに頼る。
それは途絶える可能性があり、「怖い」ことなんです。
「リスク」なんです。
なぜその怖さがマヒしていたのか、リスクが顕在化しなかったのか。
それは「終身雇用」がカバーしていたからです(離婚のリスクはカバーしていませんので、シングルマザーの平均年収はご存じの通りです)。
これが、生態学的システム理論の「マクロシステム」(社会的規範)になります。
女性のライフスタイルに内在するリスクをマネジメントする。
2019年以降、終身雇用はまず間違いなく崩壊していくと考えられますので、今後は「専業主婦」のリスクがハッキリと顕在化します。
この結婚に伴う「女性のライフスタイル(キャリアチェンジ)」に潜んでいたリスクをマネジメントする方法は、3つしかありません。
会社を辞めない(すぐ再就職を含む)
自ら収入を得る方法を身に付ける
どちらか、もしくは両方です。
現行キャリアコンサルタント制度は「労働者」にしか対応していない。
現在のキャリアコンサルタント制度の弱点は、労働者のキャリア開発しかサポートしていないことです。
これは、キャリアコンサルタントの根拠法令である「職業能力開発促進法」が、「労働者」の「雇用される能力」開発促進を担うようになっているからです。
そのため、養成講習も「労働者として雇われるための能力開発」の専門家として、キャリアコンサルタントを養成します。
能開法がキャリアコンサルタントの根拠法令である以上、今後も養成講習や更新講習では「自律して自ら収入を得る」という方法・知識は学びません。
だから、キャリ魂塾では能開法を根拠法令とするのではなく、「キャリアコンサルタント法」が必要だと考えているんですね。
今後は、「自ら収入を得る方法」についての知識が必要なのに、今のままでは、時代に取り残されてしまう。
そんな危惧があります。
今後「雇用能力開発」ニーズは低下していく
これは予測ですが、終身雇用というメリットが無くなれば、日本企業に属することは、それほどメリットはありません。
日本企業の生産性の低さは、常々指摘されているとおりです。
そして、生産性の低さとは、逆に言えば「ムダな時間の多さ」です。
ムダな時間を過ごすくらいなら、その時間を自ら収入を得るための時間に使いたい。
そう考える人は少なくないはずです。
そういうニーズの増加に伴い、徐々に「雇われるための能力開発」はニーズが無くなっていくのではないでしょうか。
今後の「能力開発」ニーズは、収入の複数化つまり、「マルチインカム」のための能力開発に変わっていく、そんな風に思います。