厚労省による全国統一SNSカウンセリング窓口がスタート!?

11月から、厚生労働省が全国統一の(虐待等相談がメインの可能性)SNSカウンセリング窓口をスタートする予定との情報が入りました。

これに伴い、既にSNSカウンセラーの養成講座を行っている団体などで今後SNSカウンセラーの募集・採用が活発化する可能性があります。

SNSカウンセリングスキルの習得は喫緊の課題

既にキャリ魂塾でもSNSカウンセリングの重要性について、メルマガや共進会などで、重ねてお伝えしてきたところですが、今後、実務的にもSNSやオンラインカウンセリングのスキル・経験を問われることが増えてくることは間違いありません。

特に、SNSカウンセリングは、全てログが残り、ほとんどの実務の場でリアル面談で言うところの「ワンウェイ・ミラー」※が行われます。

顔を見ないとダメ、SNSカウンセリングが苦手、ではお呼びのかからない時代になりそうです。

※SV手法の一つ

SNSカウンセリングは、「言語スキル」の習得・向上が必須

私も、これまでSVとして、また相談員としてSNSカウンセリングの現場で実務対応を行っていますが、99%の方が、まだまだ伸びしろがあります。

例えば

「お話しに来ていただき、ありがとうございます。本日はどのようなお悩みでしょうか。お話ししやすいことだけで大丈夫ですので、お話し下さいね」

「お話しに来ていただき、ありがとうございます。本日はどのようなお悩みでしょうか。お話ししやすいことからで大丈夫ですので、お話しいただければと思います」

私の知る限りですが、臨床心理士や精神保健福祉士などの資格をお持ちの方でも、こういった言葉の使い分けを意識していない人がほぼ全員です(ほとんどの方が「今日はどういったご相談でしょうか?」のみです)。

なぜ「から」にするのか、なぜ「思います」にするのか…(その他にも、なぜ「相談」を使わず「お話し」にするのか、「本日」と「今日」はどう使い分けるのかなどもあります)

これが説明でき、使いこなせることで、クライエントの変容に違いが生じます。

「お話ししやすいこと『だけ』」と「お話ししやすいこと『から』」の違い

相談の内容が虐待等であり通告義務が生じた際、「お話ししやすいこと『だけ』」では、氏名などの個人情報を聴きたいと思っても、答えて貰いにくくなることがあります。

当然ながら、氏名などの個人情報は「お話ししやすいこと」ではないからです。

そのため、最初の案内で「だけ」ではなく、「から」を使うことで、最初は話しやすいことを話してもらい、ラポールの進展とともに、話しにくいことを聴くことも包含しておくようにします。

その他、例で言えば、クライエントの年齢によって「本日」と「今日」を使い分けるなど、クライエントの言語水準に合わせた言葉を使うことで、ラポールの進展が変わってくる可能性もあるかもしれません。

もちろん、あくまで「可能性」ですが、プロとして打てる手は全て打ち、よりベターな面談を目指すのは当たり前ですよね。

言葉のプロとして、SNSカウンセリングの学習に取り組む

キャリ魂塾では、ずっとカウンセラーやコーチ、コンサルタントを「言葉のプロ」とお伝えしてきました。

我々の武器は「言葉」を聴くことだけではありません。聴くだけではなく、発することも同等に大事です。

このように、我々は「言葉」でクライエントの変容を試みる職業です。

すでにSNSカウンセリングの学習をスタートされている方も、「言葉のプロ」として、自らの使っている言葉を、一言一句説明できるかどうか…送信前に今一度推敲してみて頂ければと思います。