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公認心理師・精神保健福祉士・社会福祉士等対人援助専門職とキャリコン
昨日は公認心理師(臨床心理士)・精神保健福祉士・社会福祉士三団体合同ピアSVでした。
厚生労働省の「こころの健康相談統一ダイヤル」での相談担当者として、これまでの相談で得た知見を共有しつつ、モデル事例を設定し、その事例についての関わり方について話し合いをするのがピアSVです。
「こころの健康相談統一ダイヤル」は、基本的には30分です。
このような「一定の時間を決められた面談」は、思っているよりずっと、キャリアコンサルタントと相性がいいように思います。
それは、「●分と時間を決められた面談で、一定の目標と方策への合意・共有」を行うことを念頭にロールプレイ(訓練)をしている」のは、キャリアコンサルタント(2級技能士以上)だけだから。
養成課程を考えると、精神保健福祉士や社会福祉士、そして公認心理師は、キャリアコンサルタントほどには、意識した「構造化面接」の訓練をしていません。
逆に言えば、これはすごく大事なことですが「構造化面接の訓練をしていないなら、キャリアコンサルタントの独自性は発揮できない」ということでもあると感じます。
精神保健福祉士も、公認心理士も、社会福祉士も、傾聴は当然知っているし、常日頃から業務の中で行っています。
しかし、「構造化面接」の訓練は(多分技能士受験生ほどは)していない。
だから「30分で一定の成果(=スモールステップとしての目標・方策合意)を上げる」ことへの意識がそれほど強くない。
また、「目標・方策合意」がほぼ『至上命題』として無意識下にあるのは、キャリコンだけです。
なぜなら、この「一定の成果」が「合否にかかわる」からです。
実はキャリアコンサルタントは「ただ話を聴く」のが苦手?
そしてこれまたとっても大事なことですが、キャリアコンサルタントって実は、「ただ話を聴く」のが苦手かもしれません。
だって「目標・方策合意」や「相談者に気づきが生じる」ようなかかわりを「しなければ不合格」と刷り込まれてしまっているから。
これも、キャリアコンサルタントの「無意識」に潜んでいる「価値観」です。
良くも悪くも、精神保健福祉士や社会福祉士、そして公認心理師は、「ただ話を聴くこと」ができます。
これらの資格者は「目標・方策合意が出来なければ、面談は失敗」なんて価値観はないから。
そしてそれがゆえに、一定の成果(目標・方策合意)を織り込んだ構造化面接が苦手。
同じ対人援助を担う資格者でも、養成課程によってアプローチ傾向に違いが出る。
そんな仕事理解に気づいたピアSVでした。
ご参考になりましたら幸いです。